【面白い物語.77】マンガ『タッチ』
【今日のつまらない無駄話(導入)】
以前、ガールズバーに行った時に、少し気になる事がありました。
ボク「ガールズバーとキャバクラって、どう違うの?」
お嬢「ガールズバーはカウンター越しの接客、キャバクラは隣に座っての接客」
ボク「それ、何か違うの?」
お嬢「タッチされるかどうかの違いかな。カウンター越しならお触り出来ないから」
なるほどなるほど。
なので、1セットの料金も、女の子と達のお給料もキャバクラの方が高いそうです。
φ(・ω・`) ナルホドナルホド
で、そんなリーズナブルであるはずのガールズバーで1万円も使ってしまったボクは一体何やってるんだ…。
(꒪ꇴ꒪〣)ガーーーン!!!
まさに「独身ロンリネス」です…。
( ノД`)ウウウウ…
さて!
本日は「星屑ロンリネ~ス」の歌詞が印象的な主題歌を持つ野球漫画の金字塔『タッチ』のご紹介です!
『タッチ』
【基本情報】
■メディア:週刊連載マンガ
■ジャンル:青春学園スポーツ(野球)
■発行巻数:単行本全26巻
(アニメ:101話)
■発表年度:1981年~1986年
■製作の国:日本
■原作作家:あだち 充
■発行部数:2億部(2008年時点/関連書籍含む)
上杉 達也(うえすぎ たつや)
声優:三ツ矢 雄二
(当時:31歳)
上杉 和也(うえすぎ かずや)
声優:難波 圭一
(当時:28歳)
浅倉 南(あさくら みなみ)
声優:日髙 のり子
(当時:23歳)
原田 正平(はらだ しょうへい)
声優:銀河 万丈
(当時:37歳)
松平 孝太郎(まつだいら こうたろう)
声優:林家 こぶ平(現・林家正蔵)
(当時:23歳)
黒木 武(くろき たけし)
声優:塩沢 兼人
(当時:31歳)
新田 明男(にった あきお)
声優:井上 和彦
(当時:31歳)
新田 由加(にった ゆか)
声優:冨永 み〜な
(当時:19歳)
柏葉 英二郎(かしわば えいじろう)
声優:田中 秀幸
(当時:35歳)
西尾 佐知子(にしお さちこ)
声優:鶴 ひろみ
(当時:25歳)
【ざっくりあらすじ】
三角関係に悩む幼馴染の男女3人。
同じ学校で新たに高校生が始まる。
そして、悲願の甲子園を目指して行く。
【ちょっと感想】
野球を知らなくても大丈夫!
ちゃーんと面白いです。
あだち充ブランドを確固たるものにした最高傑作でしょう。
テーマソング『タッチ』も、もはや聞いたことない人はいないでしょう。
間違いなくこれからも語り継がれる名作です、是非ご覧ください!
追伸:
仕事終わりのボク
「ひでぇ顔してるだろ。ウソみたいだろ。生きてるんだぜ。これで。」
【マンガ】『タッチ』が面白い理由
(ストーリー論的に考察・評価・レビュー)
今回は週刊少年サンデーにて連載された青春スポーツマンガ『タッチ』のご紹介です。
もはや、この作品を知らない人はいないであろうほどの有名作ですが、その知名度に相応しい面白さです。
やはり、スポーツものをここまでヒットさせるには、そのスポーツを知らない人でも楽しめるような工夫が必要ですが、本作は言わずもがなのストーリー構成でした。
さて、タイトル『タッチ』と並んで有名だと思われるのが同作に登場する「浅倉南」というヒロインの少女です。
ヒロインの代名詞とも言うべき彼女は、とても可愛らしく魅力的な女性でした。
本項では、「浅倉南」というキャラクターにスポットを当て、キャラクターの魅力について考察、解説させていただきたいと思います。
これまでも、何度かキャラクターの魅力をデザインする方法は考察してまいりましたが、本項も類似技法です。
その中でも、少し角度を変えた解説を論じてまいります。
なぜ、「浅倉南」という登場人物が、ここまでの人気を博すほど魅力的なのか。
結論から申し上げると「完璧が崩れかかっていた」ということが挙げられます。
順を追って解説させていただきます。
まず、「浅倉南」というキャラクターについてのおさらいです。
彼女は学園のマドンナでありヒロイン、成績優秀、容姿端麗、スポーツ万能、男女共に人望が厚く性格も良し。
どこか勝気で母性が強く、まさに清廉潔白、聖人君子といった完璧な人物像です。
これだけ聞くと、かーなり魅力的な人物に聞こえますが、実際のところはそうでもありません。
現実の世界でもそうですが、あまりに完璧すぎると、リアリティがなく、距離も遠すぎます。
尊敬し崇められるかもしれませんが、「モテる」ということにはなりにくいです。
ようは人間味がなく、親近感が湧かないからです。
そこで、このような完璧人間に対しては、一種の「崩し」や「イジリ」を施し、ちょっとだけ人間らしい部分を垣間見えさせることが重要になってきます。
本作では、その仕掛けが多く用意されていました。
例えば、
・多くの男性から”直接”アプローチを受けては色恋沙汰に直面せざるを得ない状況。
・達也と和也、両方から好意を寄せられていることを知りながら、自分の気持ちを曖昧にして誤魔化す卑怯さ。
・三角関係に悩む姿。
・レオタード姿を周囲の男性からいやらし目で見られ羞恥と怒りを感じる。
・大きな相手や強い相手に挑み、返り討ちにあう危険性やピンチでの追い込まれ感。
などなど。
こういった展開が、いわゆる「弱さ」や「隙」「緩み」「人間らしさ」を演出しており、彼女の魅力を引き上げていました。
「南ちゃんは本当にいい子で完璧だけど、そりゃ人間なんだから、ちょっとした出来心くらいはあるよ~」といった感じ。
内面が完璧であるからこそ、外から崩しにかかる必要があるのです。
内面にそもそも人間くささ満載なら、完璧な存在が崩れるワクワク感というロジックが成立しないので、外部からのアタックが必須という訳です。
また、完璧な存在であるからこそ、それが崩れてしまいそうな展開やきっかけには、ハラハラドキドキ(ある種の背徳感)が宿るという効果も期待できます。
これらはやはり、以前、映画『レッドブル』でご紹介した「アナウンサー理論」や、映画『真夏の方程式』でご紹介した「イジリ役の配置」に大きく通ずるところがあります。
「完璧な美少女」「完璧な聖人君子」という定義に議論の余地はまだまだありますが、やはり、「浅倉南」という完璧なヒロインに、「隙」が生まれていたことが、大きな魅力のポイントだったと考察します。
以上、『タッチ』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧くださり、ありがとうございました!
完璧人の魅力を引き出すには外から崩しに行くべし!
この記事を書いた人
~物語論研究20年~
~処女作が大手小説新人賞一次に通過~
~ポートフォリオ作品が新人賞最終選考~
~高い実績を持つ業界専門家から指導経験有~
~文章/文書に関し多くの資格を保有~
~大手外資系企業勤務(一流社畜)~
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