【面白い物語.27】映画『マウス・ハント』

■今日のつまらない無駄話(導入)
現在、テレワーク(在宅勤務)で非常に快適なサラリーマン生活を送っています。

が、
ひとつだけ大きな問題があります。
それは、好きな時間に休憩が取れないということです。

最先端のITを駆使するわが社では、一定時間パソコンを操作していないと、チャットのステータスが強制的に「離席中」となり、すぐにサボりがバレてしまいます。
何とか設定をアレコレいじくって誤魔化せないかと模索しましたが、アプリが制限されている影響でなんともなりませんでした。
(ったく、こんなところだけきっちりしやがって…。)
(・д・)チッ

が、しかし!
そんな中、一筋の光が差します。
なんと、使っている外付けマウスを鏡の上に乗せることで、マウスカーソルが常に動き続け、ステータスの変化を防いでくれるというのです!
ヾ(≧∇≦*)/ ヤッター

さて!
身バレすれば解雇必至のデンジャラスツカミが決まったところで、本日は違うマウスが大活躍する素晴らしいおすすめコメディ映画作品のご紹介なのです♪

『マウス・ハント』

映画『マウス・ハント』
【基本情報】

■メディア:映画(洋画)
■ジャンル:アニマル・コメディ
■放映時間:1時間38分
■発表年度:1997年
■製作の国:アメリカ合衆国
■映像監督:ゴア・ヴァービンスキー
■脚本作家:アダム・リフキン
■興行収入:約85億円

『マウス・ハント』アーニー・シュマンツ役(ネイサン・レイン)

アーニー・シュマンツ役
ネイサン・レイン
(当時:41歳)

『マウス・ハント』ラーズ・シュマンツ役(リー・エヴァンス)

ラーズ・シュマンツ役
リー・エヴァンス
(当時:33歳)

『マウス・ハント』ルドルフ・シュマンツ役(ウィリアム・ヒッキー)

ルドルフ・シュマンツ役
ウィリアム・ヒッキー
(当時:70歳)

『マウス・ハント』エイプリル・シュマンツ役(ヴィッキー・ルイス)

エイプリル・シュマンツ役
ヴィッキー・ルイス
(当時:37歳)

『マウス・ハント』アレキサンダー・ファルコ役(モーリー・チェイキン)

アレキサンダー・ファルコ役
モーリー・チェイキン
(当時:48歳)

『マウス・ハント』クインシー・ソープ役(マイケル・ジェッター)

クインシー・ソープ役
マイケル・ジェッター
(当時:45歳)

『マウス・ハント』シーザー役(クリストファー・ウォーケン)

シーザー役
クリストファー・ウォーケン
(当時:54歳)

『マウス・ハント』モーリー役(アーニー・サベラ)

モーリー役
アーニー・サベラ
(当時:48歳)

【ざっくりあらすじ】

主人公の兄弟は、ひと晩で全てを失ってしまう。

時を同じくして、兄弟は父の遺産としてある古い屋敷を受け取る。
実はその屋敷は、歴史的建造物で数億円の価値があることを知る。


オークションに向けて屋敷の補正を始めると、そこに一匹のネズミが現れる。
やがて、兄弟とネズミの、壮絶な縄張り争いドタバタ劇が始まった。

みやごん

【ちょっと感想】
あまり知られていないかもしれませんが、ぜひ見ていただきたい作品です!
俳優さんのリアクションも面白く、ハイクオリティなコメディ映画。
(特に弟役の人がハンマーを見た時のリアクションが。笑)
内容も分かりやすく、やっぱり、ああいうエンディングって素敵です♪
ネズミ側も描く秀逸、あの害獣駆除業者のキャラも自然な挿入であり、いい味だしてます!
掘り出し物なアメリカン・コメディを楽しみたい方は是非!

追伸:
「社会は悪者を作って吊るし上げたいんだ。」
この時代にSNSやネットは無かったはずなのに。
世の中って昔からあんまり変わってないんすね…。
( ˘ω˘ )

【映画】『マウス・ハント』が面白い理由
(ストーリー論的に解説)

本日は、1997年のアメリカン・コメディ映画作品『マウス・ハント』のご紹介です。
そこまで有名ではない作品ですが、とても楽しく、ぜひ見ていただきたい逸品です!

展開されるドラマとのバランスがよく、俳優陣の演技やユーモアセンスも抜群、ハイセンスなアニマルコメディでした。
意外と、こういった作品は少ないかもしれません。

本作の真骨頂は、言うまでもなく、その「ドタバタコメディ劇場」です。
理屈ではない部分の面白さが大部分を占めますが、せっかくなので、本項ではひとつ、プロット(脚本)の観点から、ひとつ考察をさせていただきます。

本作の面白さを補助していたのは、ずばり「対戦相手にネズミ(動物)を起用したこと」でした。

コメディ映画として、映像の面白さで魅せるドタバタ劇作品なので、小難しい心理戦を組み込んでしまうと、その良さを活かしにくいです。

そこで、本作のように、動物を起用することで、それらの不安要素を削ぐことができます。
言葉や理屈、理性が通じないので、こちら(人間側)が画策しても、意味を成しませんので、難しい心理戦にもつれ込む可能性はほぼ0%にできます。
(映画『ホーム・アローン』では、幼い子供を使って、似たような効果を生んでいました。)

要は、面白さの本質である「ドタバタコメディ劇」に邪念なく集中できるというカラクリです。
「人間同士の対決でも、心理戦を描かなければいい」ということも言えますが、どうしても、知能と理性がある人間同士の対決では、自然な流れとして、描かれがちになってしまいます。
(子ども同士だったり、とんでもないアホ同士ならあり得ますが、そもそも物語としては成立しにくいです。)

また、補足的な効果として、「動物は本能で動くので、その行動を、いちいち説明しなくていい」という点もあります。
例えば、
・餌につられる。
・人間を見たから逃げる。
・猫は天敵だから逃げる。

などなど。
これらも、あれこら考えずに理解できるので、脳内ストレスを軽減できる仕組みで、動物特有のものでした。

加えて、本作には結末を予想させにくい仕掛けも見られました。
それは、
「シュマンツ兄弟は主人公だからハッピーエンドになるはずだけど、あの可愛いネズミがバットエンドになるとは考えにくい。」という心理が生まれていたことで、結末を少し予想しにくいというものです。

そして、二人組のシュマンツ兄弟においては、やはり正反対の性格として描かれ「凸凹コンビ」の効果を介入させていました。
(「凸凹コンビ」の詳細とその効果は別記事をご参考下さい。)

以上、『マウス・ハント』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧くださり、ありがとうございました!

相手役を「動物」にすることにより、小難しい心理戦を省ける!

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この記事を書いた人

~物語論研究20年~
~処女作が大手小説新人賞一次に通過~
~ポートフォリオ作品が新人賞最終選考~
~高い実績を持つ業界専門家から指導経験有~
~文章/文書に関し多くの資格を保有~
~大手外資系企業勤務(一流社畜)~

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