【面白い物語.23】映画『ロックアウト』

■今日のつまらない無駄話(導入)
先日、スタバに行ってスナック菓子のみを買いました。
どうも、常識にとらわれない男「みやごん」です。

席についてそのお菓子をポリポリと食べるボクに対し、目の前の客も隣の客も、白い視線を送ってきます。
そんな連中を、宇宙のような広い心で許すボクは、何ともイケメンなのです。

「側面、正面、僕イケメン!」
(狩野英孝 風)
✧( •̀∀•́ )キラーン✧


さて!
本日は、常識外れな作戦を強要される男が、宇宙を舞台に大活躍するフランス発のSFアクション作品のご紹介なのです♪

『ロックアウト』

映画『ロックアウト』
【基本情報】

■メディア:映画(洋画)
■ジャンル:SF・救出アクション
■放映時間:1時間35分
■発表年度:2012年
■製作の国:フランス
■映像監督:

-スティーヴン・セイント・レジャー
-ジェームズ・マザー
■脚本作家:

-スティーヴン・セイント・レジャー
-ジェームズ・マザー
-リュック・ベッソン
■興行収入:約19億円

『ロックアウト』マリオン・スノー役(ガイ・ピアース)

マリオン・スノー役
ガイ・ピアース
(当時:45歳)

『ロックアウト』エミリー・ワーノック役(マギー・グレイス)

エミリー・ワーノック役
マギー・グレイス
(当時:29歳)

『ロックアウト』ハリー・ショー役(レニー・ジェームズ)

ハリー・ショー役
レニー・ジェームズ
(当時:47歳)

『ロックアウト』スコット・ラングラル役(ピーター・ストーメア)

スコット・ラングラル役
ピーター・ストーメア
(当時:59歳)

『ロックアウト』アレックス役(ヴィンセント・リーガン)

アレックス役
ヴィンセント・リーガン
(当時:47歳)

『ロックアウト』ハイデル役(ジョセフ・ギルガン)

ハイデル役
ジョセフ・ギルガン
(当時:28歳)

『ロックアウト』メース役(ティム・プレスター)

メース役
ティム・プレスター
(当時:42歳)

【ざっくりあらすじ】

凶悪犯のみを収容する宇宙刑務所に大統領令嬢が視察に訪れた際、
囚人の反乱が起こり令嬢と職員が人質となる。


そんな中、冤罪で実刑を受けていた元CIAのエージェント(主人公)に救出命令が下る。
自殺行為な任務に難色を示す主人公だったが、刑務所内に自分の無罪を証言できる人間がいることを知る。

みやごん

【ちょっと感想】
筋の通ったキャラクターの言動、質のいいピンチ等、楽しめる作品です!
真犯人の下りと伏線回収がもう少し分かり易いといいんだけどなぁ~。
フランス発の緊張感あふれるSF作品を是非、ご堪能下さい!

追伸:美女からの「ホールド」スリープなら大歓迎です。

【映画】『ロックアウト』が面白い理由
(ストーリー論的に解説)

今回は、フランス発の宇宙SF作品『ロックアウト』のご紹介です。

全体を通して、シーンごとの状況が分かりやすく、白熱したピンチの演出など、とても楽しめる作品でした。
絶対絶命感や、続出する犠牲者など、緊迫感が抜群な構成だったと思います。

本作はいわゆる、「スニーキングミッション」の一種でもありました。
「スニーキングミッション」とは、敵の本拠地に忍び込んで、諜報活動や破壊工作を行うもので、ストーリー技術としても鉄板の設定です。
500人の極悪犯が収容されている宇宙監獄に、たった一人で人質救出に向かう、閉鎖的な環境で多勢に無勢、ハラハラドキドキ、いつバレるか、捕まるかも分からない、という、王道の面白さが満載です。
宇宙を舞台にしながらも、分かりやすい内容というのも、好感触でした。

さて、本項では、それらの面白さに花を添えていた「バーサーカー」という技術について解説、考察させていただきます。

ゲームなどでお聞きになられた方も多いかと存じますが、「バーサーカー」とは、神話に登場する「狂戦士」です。
その由来から、ストーリーの世界では、通常、考えにくい目的や価値観、性格を持った人物として登場します。
もっと平たく言うと「おかしい人」「狂い人」「ヤバい人」「トラブルメーカー」といった感じです。

・『HUNTER×HUNTER』のヒソカ=モロウ
・『鋼の錬金術師』のゾルフ・J・キンブリー

本作『ロックアウト』では、「ハイデル」がそうでした。
とても身勝手で、明らかにおかしく、殺しを楽しんでる素振りをも見せています。

では、なぜ、この「バーサーカー」という存在が効果的かというと、シンプルに「奇抜で面白い展開を作ってくれるから」です。
本作を例にとると、まず、ひとつ目のメイン構図は、「人質を解放する代わりに囚人を釈放しろ」の攻防戦です。
交渉は上手くいってたのに、「ハイデル」が大統領令嬢「エミリー」に執着するあまり、暴走してしまい、交渉が決裂します。
あのまま、スムーズにことが運んでしまっては、面白くないまま終わってしまうところでしたが、「ハイデル」がそれを阻止していました。

また、せっかく囚人リーダーの「アレックス」が統制を取っていたのに、「ハイデル」が身勝手に暴れたせいで、囚人側も計画が狂ってしまいます。

このように、敵側も味方側も混乱させるのが、「バーサーカー」の代表的な特徴で、面白い点です。
ただただ、敵だけが有利になったり、都合よく味方が有利になっりするような、都合のいい展開ではなく、「バーサーカー」が振り回すことで、敵も味方も平等に予定をくじかれることで、惰性感を防ぐことも重要です。

単調なやり取りの中に、「想定外」や「トラブル」を添えてくれるのですが、ここでひとつ、「バーサーカー」に関しての注意点があります。
それは、「バーサーカーにも、しっかりとした目的や価値観を持たせることが重要」だということです。

いくら「狂ってるヤバい人」だとは言っても、何でもかんでもやりたい放題という訳にはいきません。
ルール無用で意味不明な言動を繰り返して暴れるだけでは、視聴者もついて行けず白けてしまいます。

冒頭に、バーサーカーのキャラクター性を説明しておいて、視聴者に「なるほど、コイツはこういうやつなのかー。これが目的なのかー」と事前に説明をしておき、それをブラさないことが重要です。

本作を例にとると、本来、囚人たちは釈放が目的でしたが、「ハイデル」には大統領令嬢「エミリー」という筋の通った別の目的がありました。
この目的を元にした行動を一貫することで、視聴者もちゃんと物語についてこれるので、面白さを削ぎません。

逆に「エミリー」を狙っていたはずの「ハイデル」が、いきなり「気が変わったー」と言って理由もなく、主人公の味方をしてしまっては、ついていません。
想定外の展開ではありますが、「は?なんで?意味が分からん」となってしまいます。
やはり、「バーサーカー」という存在においても、きちんとした一貫性を持たせることが重要となります。

以上、『ロックアウト』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧くださり、ありがとうございました!

バーサーカー(狂人)」が奇抜な展開を生む!

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

~物語論研究20年~
~処女作が大手小説新人賞一次に通過~
~ポートフォリオ作品が新人賞最終選考~
~高い実績を持つ業界専門家から指導経験有~
~文章/文書に関し多くの資格を保有~
~大手外資系企業勤務(一流社畜)~

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次