【面白い物語.22】映画『トランスポーター3 アンリミテッド』

■今日のつまらない無駄話(導入)
人生で初めて買った車はHondaさんの「ライフ」でした。
「よーし!早く美人な彼女を作って、この車でドライブに行くぞー!」と、意気揚々だったのですが、
結局、誰も乗せることなく、売却となってしまいました…。
(本当にゴメン…)
<(_ _。)>

さて!
本日は敬愛する男の中の男、ステイサム様がイカす車で美女を死のドライブへといざなう、おすすめカーチェイス・アクション作品のご紹介です!

『トランスポーター3 アンリミテッド』

映画『トランスポーター3 アンリミテッド』
【基本情報】

■メディア:映画(洋画)
■ジャンル:クライム・カーアクション
■放映時間:1時間44分
■発表年度:2009年
■製作の国:フランス、アメリカ合衆国
■映像監督:オリヴィエ・メガトン
■脚本作家:

・リュック・ベッソン
・ロバート・マーク・ケイメン
■興行収入:約146億円

『トランスポーター3 アンリミテッド』フランク・マーティン役(ジェイソン・ステイサム)

フランク・マーティン役
ジェイソン・ステイサム
(当時:42歳)

『トランスポーター3 アンリミテッド』ヴァレンティーナ役(ナタリア・ルダコーワ)

ヴァレンティーナ役
ナタリア・ルダコーワ
(当時:24歳)

『トランスポーター3 アンリミテッド』タルコニ警部役(フランソワ・ベルレアン)

タルコニ警部役
フランソワ・ベルレアン
(当時:57歳)

『トランスポーター3 アンリミテッド』ジョンソン役(ロバート・ネッパー)

ジョンソン役
ロバート・ネッパー
(当時:50歳)

『トランスポーター3 アンリミテッド』ザ・ジャイアント役(セミー・シュルト)

ザ・ジャイアント役
セミー・シュルト
(当時:36歳)

【ざっくりあらすじ】

一流の運び屋である主人公は、闇の組織からあるものを運ぶよう強制される。
しぶしぶ車に乗ると、助手席には謎の美女が座っていた。


犯人の目的はおろか、美女の正体も分からないまま、道中、決死のカーチェイスを繰り広げる。

みやごん

【ちょっと感想】
シリーズの中で、一番好きな作品です。
シャレオツな雰囲気がビンビン♪
我らがステイサム様の大活躍はもちろん、やはりロバート・ネッパーの存在感はピカイチです♪
決して車好きじゃなくても楽しめるカーチェイスアクションを是非!

追伸:
「クビだ!」
会社を解雇される時は、是非ともステイサム様に直接このセリフを叩きつけられたい♪

【映画】『トランスポーター3 アンリミテッド』が面白い理由
(ストーリー論的に解説)

今回は、「ジェイソン・ステイサム」主演のクライム・カーアクション『トランスポーター3 アンリミテッド』のご紹介です。
お気づきの通り、シリーズ作品で第三弾なのですが、筆者の都合(好み)で本作を最初の紹介とさせていただくこと、ご容赦下さい。

ノワール・ハードボイルドでありながら、とてもオシャレな雰囲気がビンビン伝わる本作、とても面白い内容でした。
やはり、主人公「ジェイソン・ステイサム」の圧倒的な男前感、悪役「ロバート・ネッパー」のそそるような深みなど、キャストのメンツを見ても作品に厚みが感じられます。

また、物語の構成としても、三つ巴の戦いや、制限付き爆弾を使った危機感の演出など、面白さを引き出す要素はいろいろとありました。

さて、そんな中、本項では、謎の美女、ヒロイン「ヴァレンティーナ」にスポットを当てて、とあるプロット術の解説、考察をさせていただきます。

結論から言うと、ヒロインの「ヴァレンティーナ」に、引き(最後まで見たい!)を作る演出が施されていました。

彼女は登場時、謎の美女でした。
敵か味方か分からないし、素性は目的すらも分かりません。
(筆者は「第三登場人物」と命名しています。)

以前、別の記事でご紹介した通り、物語の価値は「情報価値(続きや結末が気になる)」なので、「ヴァレンティーナ」のような人物が出て来ると、当然「コイツは一体何者?」という、一定の「気になる」が生まれます。

しかし、ただ謎の人物であればいいという訳ではありません。
大切なことは、「謎の人物が出て来た時に、視聴者に、その正体を予想させること」です。

例えば、
・「敵が用意した車に乗ってたんだから、この女も敵で、主人公を監視する役だろ!」
・「なんか、ずいぶん悲壮感があるなぁ。多分、敵に利用されてるんじゃないか?」

など、内容はなんでもいいので、視聴者に興味を持って予想してもらうことが重要です。

これが逆に、
「道の途中でいきなり助手席に乗ってきた。無表情で無感情。何もしゃべらない。視線も真っ直ぐのままで、美人でもブスでもない。」
謎は謎ですが、これでは何のとっかかりもなく、ただただ漠然とし過ぎていて予想のしようがありません。
最終的にエンディングで、「実はこの人、敵でしたー」とか「実は味方でしたー」と言われても、
「ふーん、あっそ。だから何?」といった感じで白けてしまいます。

クイズに例えると、
「明日は一体何が起きるでしょう~?」と言われている感じです。
そもそも、どこの、何を、どんな角度から考えればいいのか、チンプンカンプンです。
仮に、明日になって「実は雨が降りましたー。」とか言われても、結果は同じで白けます。
つまり、ちょーどいいヒントがあって、考えがいのあるクイズである必要があるということです。

本作に登場するヒロイン「ヴァレンティーナ」は、この辺りがきちんと演出されていました。
先ほど書いたように、敵が用意した車(車は主人公のものですが)の助手席に乗ってはいたものの、かなりの悲壮感がありました。最初、主人公に非協力的でありながらも、だんだんと主人公に心を開いていく様子を見て、
「あ、多分、この人も敵に利用されてるんだな」と予想した人が多いと思います。

で、最終的に、その予想が当たっていた、「ほれみろー!」といった感じの快感が得られます。
そして、詳しい経緯や素性が明かされて「なるほどぉ~。そういう理由だったのねぇ~」と、深い納得感が得られるというカラクリです。
要は、「ちょうどいいクイズで、答え合わせをしたい。だから結果が分かるまで(最後まで)気になる。」といった演出が重要だということです。

ちなみに、「実は敵でした!」と、視聴者の予想を裏切る結果であることは問題ないのですが、そのためには、か~なり、納得のいく作り込みをしないといけないので、かなりの難易度です。

これらのことは「第三登場人物」に限った話ではありませんが、「第三登場人物」を描く場合は、登場人物単体で、この辺りの演出に気を配らないといけないという側面があります。

以上、『トランスポーター3 アンリミテッド』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧くださり、ありがとうございました!

「敵か味方か分からない謎の人物」にはヒントが必要!

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この記事を書いた人

~物語論研究20年~
~処女作が大手小説新人賞一次に通過~
~ポートフォリオ作品が新人賞最終選考~
~高い実績を持つ業界専門家から指導経験有~
~文章/文書に関し多くの資格を保有~
~大手外資系企業勤務(一流社畜)~

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