【面白い物語.24】映画『エイリアン2』

■今日のつまらない無駄話(導入)
うちの会社にもお得意様がいるのですが、これがまた厄介なんですよねぇ~。
他の客にはしないような、特別対応をしないといけないんですよ。
いろいろルールが細かくてとても面倒なんです、これがまた。
~(-゛-;)~

ある時、かなりの特別対応を要求されたもんだから、営業に言いつけてやりました。
ボク「ちょっと、このお客さん、ムチャクチャですよ!なんとかして下さい!」
営業「なんとか辛抱してお願いしますよぉ~。その会社さん、なかなかの営利案件なんで…」

仕方なく、ボクらは対応することにしたのでしたとさ、めでたしめでたし…じゃねぇし!!!
(#゚Д゚)ドルァ!!

さて!
本日は漢字ではなく、カタカタで表記される「エイリアン」おすすめ映画作品のご紹介です!

『エイリアン2』

映画『エイリアン2』
【基本情報】

■メディア:映画(洋画)
■ジャンル:モンスター・スリラーパニック
■放映時間:2時間17分(完全版:2時間34分)
■発表年度:1986年
■製作の国:アメリカ合衆国
■映像監督:ジェームズ・キャメロン
■脚本作家:ジェームズ・キャメロン
■興行収入:約176億円

『エイリアン2』エレン・リプリー役(シガニー・ウィーバー)

エレン・リプリー役
シガニー・ウィーバー
(当時:37歳)

『エイリアン2』マイケル・ビーン役(ドウェイン・ヒックス)

マイケル・ビーン役
ドウェイン・ヒックス
(当時:30歳)

『エイリアン2』ジェニット・バスクエス役(ジェニット・ゴールドスタイン)

ジェニット・バスクエス役
ジェニット・ゴールドスタイン
(当時:26歳)

『エイリアン2』ウィリアム・ハドソン役(ビル・パクストン)

ウィリアム・ハドソン役
ビル・パクストン
(当時:31歳)

『エイリアン2』アル・エイポーン役(アル・マシューズ)

アル・エイポーン役
アル・マシューズ
(当時:44歳)

『エイリアン2』マーク・ドレイク役(マーク・ロルストン)

マーク・ドレイク役
マーク・ロルストン
(当時:30歳)

『エイリアン2』スコット・ゴーマン役(ウィリアム・ホープ)

スコット・ゴーマン役
ウィリアム・ホープ
(当時:31歳)

『エイリアン2』ビショップ役(ランス・ヘンリクセン)

ビショップ役
ランス・ヘンリクセン
(当時:46歳)

『エイリアン2』カーター・J・バーク役(ポール・ライザー)

カーター・J・バーク役
ポール・ライザー
(当時:26歳)

『エイリアン2』ニュート役(キャリー・ヘン)

ニュート役
キャリー・ヘン
(当時:10歳)

【ざっくりあらすじ】

ある惑星に住んでいた人々からの交信が突然途絶えた。
調査のため、軍が現地に向かうことになり、主人公は渋々と同行することとなる。

現地では怪物(エイリアン)に襲われた人々の凄惨な現状があった。
主人公一行と、襲い来るエイリアンたちとの死闘が始まる。

みやごん

【ちょっと感想】
やっぱり「2」ですよね!
さすがキャメロン監督です♪
シリーズ最高の面白さを是非!

追伸:
小学校の時に流行ってた、あの指の間を鉛筆で刺すチキンゲーム、この映画が発端だったのか…。
迷惑な、一体何度、手の中に芯が食い込んだことか…。

【映画】『エイリアン2』が面白い理由
(ストーリー論的に解説)

今回は世界に名を轟かせる巨匠「ジェームズ・キャメロン」の監督作品『エイリアン2』のご紹介です。
大ヒットシリーズ作品である「エイリアン」の第2弾であり、有名女優「シガニー・ウィーバー」の出世作でもあります。
2022年8月現在、全部で6作品が発表されているエイリアンシリーズの中で、最高峰と呼び声高く、筆者も同感のクオリティです。

本作の面白さの秘訣は、「スリラーな演出」「ピンチな状況を数値で分かりやすく見せる工夫」「エモい伏線の回収」など、実に様々ですが、そんな中で、本項では、「トータル的なバランスセンス」について考察してまいります。
*今回はストーリーやプロットの具体的な方法論ではなく、少し曖昧な内容となりますので、その点どうかご容赦下さい。

本作の基本的なあらましは、主人公と海兵隊の一行が、得体のしれない怪物たちに立ち向かっていくという、スリラー・パニックアクションです。
おぞましい姿の怪物が、いつ、どこから、どのように飛び出してくるか分からない緊迫した状況で、だんだんと追い詰められていく感覚が緊張感を作り、面白さを引き出しています。

もちろん、他にも似たような作品はたくさんありますが、冒頭で紹介した通り、本作は映像作品としていろいろな点で素晴らしい構成です。
そして、もう一つ、本作の秀逸さとして挙げられるのは、「情報価値を絞った」つまり、「余計な謎を加えなかった」という点が大きいと考察しております。

少しおさらいですが、「情報価値」とは、要は「続きや結末が気になる」ということです。
この「気になる」の作り方は、他にもいろいろとあります。
例えば、
・この人物は何を考えている?
・犯人は誰?目的はなに?
・好きなキャラクターの全てが知りたい。
・この作品は何を伝えたいのだろう。

などなど、要は「知りたい謎」です。

物語には原則、何かしらの「情報価値」が必要なのですが、これらは決して多ければ多いほどいいという訳ではありませんし、複雑であれば複雑なほどいいということでもありません。
そうなってしまうと、頭の中が混乱してストレスを感じますし、「もう、どうでもいいや…」といった感じで「気になる」という心理が薄れてしまいます
量と質には細心の注意が必要で、当然、「ミステリー」や「推理もの」であっても同様です。

本作は、この辺りのバランス感覚が非常に優れていました。
「モンスター・スリラー」というジャンルにおいては、冒頭で申し上げた通り、ハラハラドキドキな展開を楽しむのが本質なので、主な情報価値としては以下の通りです。
・いつ怪物が飛び出てくるか。
・いつ誰が死ぬか分からない。

これらを映像や音、パニックなどで演出して、初めて真骨頂が発揮されます。

逆を言うと、それ以外のことは、特に興味を持たれません。
その作品には、その作品に合った面白さを演出する必要があります。
要は、「作品を見る人が、何を一番気にして見るのか」を推測した上で、設計する必要があるということです。
極端は話、「エイリアン」というパッケージを見て、甘い学園メロドラマを期待する人はいません。
なので、「ここが気になる」という部分を整理して、質の高い部分に絞って作る必要があるのです。

本作がとても秀逸だったのは、「エイリアン側に大きな謎を持たせなかった」ということです。

そもそも「エイリアン」は架空(想像)の怪物なので、その部分に謎を設定しようと思えばいくらでも出来ました。
例えば、
・エイリアンはどうやって作られた(生まれた)のか?
・エイリアンの詳しい生態や知能指数どうなっているか。
・どうやって人間のいる場所にやってきたのか?

などなど。

しかし、あえてこの辺りを省き、怪物たちとの戦いや脱出劇に集中した演出が施されていました。
シンプルに「人間を襲う怪物、やっつけないと!逃げないと!」といった一本筋の通った目的意識です。

また、当然、だたの攻防戦だけとなっては、味気の無い作品になりがちなので、主軸(エイリアンとの死闘)を崩さない程度で、ちょうどいい人間ドラマもエッセンスとして加えられています。

・追い詰められた人間の狂気や混乱。
・謎の少女の登場(実はいろいろな効果がありますが、ここでは割愛します)。
・バークの利己的な陰謀。


必要な情報以外は削ぎ落すという中、描かなければいけなかったのは、「エイリアン側の目的」です。
それらは、実際に映像として、「繭にした人間のお腹に卵を埋め込む」という描写で、さり気なく説明がなされていました。
いち生物として、人間や動物と同じように、繁殖を目的としたことで、無駄な説明や描写を省き、瞬時に視聴者を納得させていたことも、作品を邪魔しない素晴らしい演出でした。

以上、『エイリアン2』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧くださり、ありがとうございました!

「情報価値(気になるポイント)」は整理整頓の技術が必要!

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この記事を書いた人

~物語論研究20年~
~処女作が大手小説新人賞一次に通過~
~ポートフォリオ作品が新人賞最終選考~
~高い実績を持つ業界専門家から指導経験有~
~文章/文書に関し多くの資格を保有~
~大手外資系企業勤務(一流社畜)~

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