【面白い物語.98】映画『チェンジング・レーン』
【今日のつまらない無駄話(導入)】
子どもの頃はいろいろと壮大な夢がありましたねぇ~。
世界に名を轟かせるほどの作品を創り、億万長者になって、気に入った美女全てとお付き合いをし、悠々自適な暮らしをする。
そう信じ、疑いませんでした。
( ✧Д✧)
が、しかし。
現実はどうでしょう。
大人になった今、世界は微塵もボクの名を知らず、月給20万円程度でほそぼそ暮らし、好きになった人とは一切付き合えない生活…。
(꒪ཀ꒪)
うわぁぁぁあぁぁ!!!
いったい、どこで道を違えてしまったのだぁぁぁぁ!!?
ヽ(`Д´;)ノノシ
さて!
本日はひょんなことから道を違えてしまい、人生そのものの道を外してしまいそうな者たちのおすすめサイコパス・ドラマのご紹介です!
『チェンジング・レーン』
【基本情報】
■メディア:映画(洋画)
■ジャンル:サスペンス・ドラマ
■放映時間:1時間38分
■発表年度:2002年
■製作の国:アメリカ合衆国
■映像監督:ロジャー・ミッシェル
■脚本作家:
チャップ・テイラー
マイケル・トルキン
■原作作家:チャップ・テイラー
■興行収入:約138億円
ギャビン・バネック役
演:ベン・アフレック
(当時:30歳)
ドイル・ギプソン役
演:サミュエル・L・ジャクソン
(当時:54歳)
ヴァレリー・ギプソン役
演:キム・スタウントン
(当時:36歳)
シンシア・デラーノ・バネック役
演:アマンダ・ピート
(当時:30歳)
スティーヴン・デラーノ役
演:シドニー・ポラック
(当時:68歳)
ウォルター・アーネル役
演:リチャード・ジェンキンス
(当時:55歳)
ドイルの身元引受人役
演:ウィリアム・ハート
(当時:52歳)
タイラー・コーエン役
演:ケビン・サスマン
(当時:32歳)
【ざっくりあらすじ】
アルコール依存症の黒人と、エリート弁護士の白人が車で接触事故を起こす。
この事故をきっかけに、二人は共に大きく人生を狂わされ、窮地に陥る。
互いに恨み合い、嫌がらせを繰り返すうちに、二人はだんだんと人の道を外していく。
【ちょっと感想】
心にグッとくる演出でハイクオリティ、とても面白かったです。
丸一日待っていた、あの新人弁護士の彼、ハマり役でしたねぇ~。
「ご主人からは20分、でも、あなたからは5分しか頂きません」のセリフにも、どこか細部の神を感じます。
ただただ、命の危険を雑に演出するのではなく、パーソナライズされたピンチの演出には、とても勉強になりました。
意外と知られていない有名俳優二人の共演、掘り出し物作品を是非ご覧ください!
追伸:
このブログを頑張る理由は、ずばり、会社員からフリーランスへの「チェンジング・レーン」のためです。
(おい!今、この文章を読んでるそこの君!ただ読んでないで、収益に貢献したまえ!)
【映画】『チェンジング・レーン』が面白い理由
(ストーリー論的に考察・評価・レビュー)
今回は、2002年のヒューマン・サスペンス映画『チェンジング・レーン』のご紹介です。
超有名俳優「サミュエル・L・ジャクソン」と『アルマゲドン』などで知られる「ベン・アフレック」のダブル主演の映画でした。
とても面白く、没頭できる内容ながら、そこまで有名ではないと感じますので、掘り出し物作品として、ご紹介させていただきました。
さて、基本的な内容としては、窮地に堕ちた人間が狂気を見せる「サイコパス・ドラマ」構成でした。
だんだんとエスカレートする行いに、緊迫感が強くデザインされています。
本ブログもいよいよ記事3桁への大台目前とういことから、本項では、ストーリー論において重要な部分の復習考察とさせていただきます。
まず、前回の記事でも論じた「動機付け」についてです。
そのキャラクターが言動を起こすきっかけになる出来事ですが、本作では、それぞれの人物にマッチした動機付けがデザインされていたことが秀逸でした。
登場人物たちが必死になる理由に「死」や「家族の誘拐」など、むげに大雑把な理由で片づけず、その立場や状況に沿った丁寧な動機(失えないもの)を設計していたことが素晴らしかったです。
「空腹」ほどシンプルではありませんが、ドラマの冒頭でしっかりと状況についての事前説明がなされていたので、ギャビン(演:ベン・アフレック)やドイル(サミュエル・L・ジャクソン)が必死だということに解釈の分かれはありませんでした。
また、この手の作品には深みのあるドラマが必要なので、それらの過程や前提などが、そのままドラマとなり、相性がいいです。
また、こちらも以前、別記事でご紹介しましたが、心がキューっとなるような緊迫感を生むためには「周囲の期待を裏切るリスク」をデザインすることが有効です。
要は「これがバレたら、これが出来なかったら、ガッカリされる、愛想を尽かされる!」といった具合です。
人は基本誰でも、内心では人に好かれたいと思っているので、これは自己顕示欲にも通じるモチベーションのパワーワードです。
「人が死ぬ」というのは、一度しか経験できませんが、「期待を裏切り周囲から白い目で見られる」は、何度だって経験出来る心理的拷問です。
つまり「どうせこのキャラは死なないだろう~」という視聴者のメンタルブロックが介入しません。
実際に周囲から愛想を尽かされるのは、かなりしんどいですが、何度だって起こりえますし、起こったところで物語は続くので、いつどこでどう起こるかマジで分からないイエローラインです。
つまり、緊迫感を生む上では、プロット術の観点からはとても便利な手法と言えます。
ギャビンは華々しいキャリアと義父からの優秀だと期待されたことへの裏切り、ドイルは「今度こそ立ち直る!」という最後の望みを期待された上での裏切り。
そのキャラクターにマッチした上で、とても説得力のある素晴らしいデザインでした。
・「空腹、お金、スケベ」といったシンプルな動機付けは「上から目線」。
(「ふふふ、もう、しょうがないなぁ~」)
・そのキャラクターにジャストマッチした動機付けは「没頭感」。
(こういう状況だもんねぇ。なるほど、そういうことか~。)
これらのベースを理解しつつ、「期待感と裏切り」は、とても効果が高いものと言えるでしょう。
以上、『チェンジング・レーン』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧くださり、ありがとうございました!
(また読んでね^^♪)
キャラクターにマッチした動機付けは没頭感を生む!
この記事を書いた人
~物語論研究20年~
~処女作が大手小説新人賞一次に通過~
~ポートフォリオ作品が新人賞最終選考~
~高い実績を持つ業界専門家から指導経験有~
~文章/文書に関し多くの資格を保有~
~大手外資系企業勤務(一流社畜)~
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