【面白い物語.99】映画『ターミナル』
【今日のつまらない無駄話(導入)】
リーチです、ついにリーチです!
記念すべき100記事まで、ついにリーチです!
もう見えています、ターミナル(終着駅)が。
( ;∀;)ボクハガンバッタ…
あとひと踏ん張りです!
╭( ・ㅂ・)و ̑̑ ッグ
さて!
本日はとあることがきっかけでターミナル(空港)に閉じ込められてしまった男の、愛と笑いと感動のおすすめ物語のご紹介です!
『ターミナル』
【基本情報】
■メディア:映画(洋画)
■ジャンル:ヒューマン・ドラマ
■放映時間:2時間9分
■発表年度:2004年
■製作の国:アメリカ合衆国
■映像監督:スティーヴン・スピルバーグ
■脚本作家:
サーシャ・ガヴァシ
ジェフ・ナサンソン
■原作作家:
アンドリュー・ニコル
サーシャ・ガヴァシ
■興行収入:約320億円
ビクター・ナボルスキー役
演:トム・ハンクス
(当時:48歳)
アメリア・ウォーレン役
演:キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
(当時:35歳)
フランク・ディクソン役
演:スタンリー・トゥッチ
(当時:44歳)
レイ・サーマン役
演:バリー・シャバカ・ヘンリー
(当時:50歳)
エンリケ・クルズ役
演:ディエゴ・ルナ
(当時:25歳)
ドロレス・トーレス役
演:ゾーイ・サルダナ
(当時:26歳)
ジョー・マルロイ役
演:シャイ・マクブライド
(当時:43歳)
グプタ・ ラハン役
演:クマール・パラーナ
(当時:86歳)
カール・アイバーソン役
演:ジュード・チコレッラ
(当時:57歳)
吉野家マネージャー役
演:ジム・イシダ
(当時:61歳)
ルーシー役
演:サーシャ・スピルバーグ
(当時:14歳)
タクシー運転手役
演:スコット・アドシット
(当時:39歳)
【ざっくりあらすじ】
アメリカへの旅行中、自国のクーデターにより国を失った主人公。
パスポートが無効となり、ターミナル(空港)の中に閉じ込められてしまう。
お金もなく、言葉も分からないまま、主人公は空港での生活を余儀なくされる。
【ちょっと感想】
いいですねぇ~、本当に素晴らしいです!
滅多に出会えない良質な人間ドラマ。
とても暖かく、エモい、とにかくエモいです!
ストーリーキャラクターとしても、鉄板でありながら、とても勉強になりました。
監督スティーヴン・スピルバーグの実娘がちょい役で出ているのも見どころです。
空港で18年の年月を過ごした実在の人物をモデルと、その日記をモデルとした珠玉の作品を是非ご覧ください!
追伸:
本作のモデルとなったイラン出身の「メフラン・カリミ・ナセリ」さんが、2022/11/12日にお亡くなりになったそうです。
ご冥福をお祈り申し上げます。
【映画】『ターミナル』が面白い理由
(ストーリー論的に考察・評価・レビュー)
今回は、ハートフル・ヒューマンドラマ『ターミナル』のご紹介です。
「スティーヴン・スピルバーグ」監督と、主演「トム・ハンクス」のタッグで送る、珠玉の感動ドラマ作品です。
トム・ハンクスのにじみ出る人柄を全面的に活かした素晴らしい映画でした。
「ビザや国籍の関係で空港に閉じ込められた」という、専門家ならよだれの出そうな秀逸設定(頭脳戦のトリック脱出劇)をあえて、このような心温まる設定で描いたのは、ある種の正解だったかもしれません。
ストーリーのオチとしても、あくまで奇をてらい過ぎてない穏やかなものでした。
ナボルスキーのキャラクター性に沿った目的も、作品全体のクオリティをアップさせてたと言えます。
(高級懐石料理に対し、マヨネーズをかけるのではなく、「あしらい」を添えるような上品さでした♪)
さて、本作の素晴らしさは実際にご覧いただき味わっていただくとして、本項では、ずばり、トム・ハンクスが演じた「ビクター・ナボルスキー」というキャラクター属性について、考察、解説させていただきます。
主人公のナボルスキーは、簡単に言うと、誠実で真っ直ぐな男です。
周囲の人に優しく、不器用ながらも真っ直ぐ生きていました。
彼が放つ不思議な魅力を中心に、空港内の人々は、だんだんと変化していきます。
結論から言うと、彼のような「人望型主人公」はいろいろな作品で登場しますし、もちろん、ストーリー的にも大変すばらしい効果があります。
「カリスマ」とは少し違う彼の魅力を紹介したいのですが、乱筆乱文を防ぐため、かいつまんで、まずは箇条書きにさせていただきます。
【「人望型主人公」の特徴】
・「誠実×不器用」の合わせ技
(感情で動きがちで世渡り上手じゃない)
・とにかくお人よしで損得勘定を考えない
・どこか抜けているて無防備で無邪気
・自分の気持ちに正直
(後ろめたさを感じさせない、堂々としている、裏表がない)
【他作品での例】
・『ショーシャンクの空に』のアンディ・デュフレーン
・『フォレスト・ガンプ』のフォレスト・ガンプ
・『グリーンマイル』のジョン・コーフィ
・『ドラゴンボール』の孫悟空。
・『ONE PIECE』のモンキー・D・ルフィ
・『HUNTER×HUNTER』のゴン=フリークス
・『ジャングルの王者ターちゃん』のターちゃん
【ストーリー的効果】
・「上から目線」と「応援姿勢」のハイブリット
(助けてあげないといけない一面や余白がある。)
・周囲を人柄で巻き込むので、キャラ同士の関係性を生みやすい。
~取り引きやビジネスパートナーベースのドライな関係性じゃない。
~そのキャラが主人公を心情的にどう思っているかの説明が不要。
・主人公自身ではなく、周囲が変化していく成長譚を描ける。
~敵だった人物が味方になる。
~主人公に勇気づけられて一歩を踏み出す。
特筆すべきは、やはり、「上から目線」と「応援姿勢」のハイブリット、という点です。
「も~、しょうがいないなぁ~」と、どこか視聴者を優位に立たせる物腰でありながら、彼らの真っ直ぐさから来る不器用さを見て「頑張って!」「助けてあげたい!」という応援心理が同時に生まれます。
また、ストーリーにおいてよく論じられる「成長の大切さ」も、周囲全体を変化させる力があることから、バッチリの効果だと言えます。
(作中で変化や成長を目の当たりにすると、その登場人物の歴史のいち証人となるので、愛着が増すカラクリ)
現実世界でも似たようなことが多々あると思いますが、不器用ながらも一生懸命に生きてる心の白い人物には、自然と応援が集まるものです。
裏表がない性格は万人受けしますし、それらを如実に表現できることから、この「人望型主人公」は、多くの人々の心に刺さる構成だと言えます。
そして、「無一文、孤独、空腹」といった、超パワーワードをたんまりと採用していることで、ほぼ無敵のキャラクターが仕上がったと言えるかもしれません。
以上、『ターミナル』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧くださり、ありがとうございました!
(また読んでね^^♪)
「人望型主人公」は「上から目線」と応援姿勢のハイブリット!
この記事を書いた人
~物語論研究20年~
~処女作が大手小説新人賞一次に通過~
~ポートフォリオ作品が新人賞最終選考~
~高い実績を持つ業界専門家から指導経験有~
~文章/文書に関し多くの資格を保有~
~大手外資系企業勤務(一流社畜)~
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