【面白い物語.82】映画『新少林寺/SHAOLIN』
【今日のつまらない無駄話(導入)】
いいですか?みなさん!
今日はとっても大切な教えを伝えます。
(-人-) ナムアミダブツ
人生はいつも判断と決断の連続です。
決して、判断を見誤ってはいけません。
「古いからダメ、ダサいからダメ」などと言ってはいけません。
「古い、新しい」ではなく「いいか、悪いか」で考えなければいけません。
それと同じように、就職も「給料が高いか、低いか」ではなく「やりがいがあるか、ないか」で考えなくてはいけません。
でないと、でないと、ボクみたいな社畜になってしまうんですからぁぁぁぁぁぁ!!!
ギャアァァァ━━ヾ(|||゚Д゚)ノノ━━!!!!!!
さて!
古くからヒット作として受け継がれて来た名作が新しくなって豪華キャストで甦りました。
本日は、大切な教えを下さる仏の道を進む僧侶たちが登場する、おすすめアジア映画のご紹介です!
『新少林寺/SHAOLIN』
【基本情報】
■メディア:映画
■ジャンル:武俠アクション・ドラマ
■放映時間:2時間11分
■発表年度:2011年
■製作の国:香港・中国
■映像監督:ベニー・チャン
■脚本作家:ベニー・チャン
侯・杰(こう・けつ)役
演:アンディ・ラウ
(当時:50歳)
顔夕(がんせき)役
演:ファン・ビンビン
(当時:30歳)
悟道(ごどう)役
演:ジャッキー・チェン
(当時:57歳)
曹・蛮(そう・ばん)役
演:ニコラス・ツェー
(当時:31歳)
宋・虎(そう・こ)役
演:シー・シャオホン
(当時:49歳)
方丈(ほうじょう)役
演:ユエ・ハイ
(当時:69歳)
浄能(じょうのう)役
演:ウー・ジン
(当時:37歳)
浄空(じょうくう)役
演:シー・イェンレン
(当時:33歳)
浄海(じょうかい)役
演:ユイ・シャオチュン
(当時:28歳)
索降図(ソルント)役
演:ション・シンシン
(当時:49歳)
【ざっくりあらすじ】
中国の将軍として栄光を極めていた主人公は、家臣の裏切りに遭い国を追われる。
命からがら逃げ込んだ少林寺にて出家し、悟りへの道を歩むと誓う。
修行の最中、裏切った元家臣が、罪のない国民を迫害していることを知る。
暴政を止めるべく、そして人々を救うべく、軍勢に抗うことを決意する。
【ちょっと感想】
アンディ・ラウの演技をちゃんと見たのは本作が初めてですが、いやぁ、圧巻ですねぇ。
愛娘に対するシーン、セリフ選びや、コロコロ態度が変わるところなんかも、きちんと配役の背景を宿した素晴らしいシーンでした!
少林寺をテーマにしていることから、どちらかと言うとメッセージ性の高い内容でしたが、エンターテインメント作品としても一見の価値ありです。
ジャッキーの「ひょうきん者」としての立ち回り、とても勉強になりました。
知る人ぞ知る、アンディ・ラウとジャッキー・チェン、2大スターの共演作、是非ご覧ください!
追伸:「仕事とは挫折と苦悩の積み重ねだ…南無阿弥陀仏」
【映画】『新少林寺/SHAOLIN』が面白い理由
(ストーリー論的に考察・評価・レビュー)
今回は、香港と中国の合作カンフー映画『新少林寺/SHAOLIN』のご紹介です。
「新」という名前の通り、本作は1982年にヒットした『少林寺』という映画の新解釈という位置づけの作品です。
アジア映画界の大スター「アンディ・ラウ」と「ジャッキー・チェン」の共演作ですが、実は浄能(じょうのう)役として出演していた「ウー・ジン」も中国映画歴代興行収入ランクインする『戦狼 ウルフ・オブ・ウォー』の主演俳優として有名な方です。
少林寺を通して禅の教えを伝える内容から、作品の全体像としてはメッセージ性の高いものでしたが、エンターテインメント作品としても、きちんと楽しめるものでした。
さて、本項では、ジャッキー・チェンが演じる悟道(ごどう)にスポットを当て、「ひょうきん者」というキャラクター属性を解説、考察させていただきたいと思います。
「ひょうきん者」とは、気軽でおふざけをする人、人を面白がらせようとする人のことです。
真面目で重苦しい人柄とは正反対で、表情もにこやかだったりします。
本作では厨房係である悟道が、まさにその人でした。
実は彼には、とても重要な役割が宿っています。
それは、「さり気なく物語に緩急を生む」というものです。
本作では、主人公の侯・杰(こう・けつ)(演:アンディ・ラウ)が地位を追われ、娘を失い、失意のどん底にいました。
見ていられないような落ち込みぶりで、とても心が痛くなります。
ストーリー展開としても、とてもシリアスで、ダークな雰囲気がずっと続いていました。
そんな中、悟道のような、軽い雰囲気をもった人物が登場することで、その雰囲気はとてもまろやかになります。
実際の生活の中でも、不安や心配に押し潰されそうになった時に、明るい雰囲気の人が現れ、「大丈夫、大丈夫!何とかなるよ!」と明るいオーラが振りまかれると、若干、心が軽くなるあの感じです。
ここで「ひょうきん者」というキャラクター属性が重要になるのは、いくつかのポイントがあります。
まずは、「雰囲気を崩しすぎない」という点です。
ずっと暗い雰囲気が続くストーリーにおいて、ある程度の「緩」が必要ですが、かといって、あの場面でゴリゴリのボケキャラを投入しては、せっかくのシリアスが崩れ過ぎてしまいます。
目の前で娘を失った男に対し、ピエロのようなキャラクターが登場してしまっては、明らかにミスマッチなので、「ボケキャラ」や「コメディキャラ」まで行き過ぎることなく、「ひょうきん者」という、明るい雰囲気を持ったキャラクターがちょうどいいということになります。
あくまで、根本的にはシリアスストーリーなので、その根幹を崩さないようにして、重くなり過ぎたシーンに少しの潤滑油を注ぐ役割として、「ひょうきん者」はとても重要な役割と言えます。
悟道によって生み出された緩急により、物語の締まり具合が向上、面白さを演出していたと言えます。
以上、『新少林寺/SHAOLIN』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧くださり、ありがとうございました!
「ひょうきん者」はシリアスドラマにマッチした緩和を生む!
この記事を書いた人
~物語論研究20年~
~処女作が大手小説新人賞一次に通過~
~ポートフォリオ作品が新人賞最終選考~
~高い実績を持つ業界専門家から指導経験有~
~文章/文書に関し多くの資格を保有~
~大手外資系企業勤務(一流社畜)~
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