【今日のつまらない無駄話(導入)】
最近になって、ほんの少しだけ結婚願望が沸いてきました。
が、いまだその気配皆無…。
そういえば、子どもの頃にやったボードゲーム(人生ゲーム)でも、ゴールするまでに独身のままってことがよくあったなぁ…。
使い道のないお金だけをたんまり持ってのゴールイン。
いや、それ、人生のゴールって言っていいのか?
明らかにゲームの設計ミスですよ、タカラトミーさん。
さて!
本日はこの世で最も危険なボードゲームに運命を振り回される人々が阿鼻叫喚の、おすすめファンタジー・アドベンチャー作品のご紹介です!
『ジュマンジ』
■メディア:映画(洋画)
■ジャンル:ファンタジー・アドベンチャー
■放映時間:1時間44分
■発表年度:1995年
■製作の国:アメリカ合衆国
■映像監督:ジョー・ジョンストン
■脚本作家:
ジョナサン・ヘンズリー
グレッグ・テイラー
■原作作家:クリス・ヴァン・オールズバーグ
■興行収入:約262億円
アラン・パリッシュ役
演:ロビン・ウィリアムズ
(当時:44歳)
サラ・ウィットル役
演:ボニー・ハント
(当時:34歳)
ジュディ・シェパード役
演:キルスティン・ダンスト
(当時:13歳)
ピーター・シェパード役
演:ブラッドリー・ピアース
(当時:13歳)
サミュエル・アラン・パリッシュ役
演:ジョナサン・ハイド
(当時:48歳)
ヴァン・ペルト役
以下、上記同
カール・ベントレー役
演:デヴィッド・アラン・グリア
(当時:39歳)
ノラ・シェパード役
演:ビビ・ニューワース
(当時:37歳)
キャロル・アン・パリッシュ役
演:パトリシア・クラークソン
(当時:36歳)
主人公の少年は、不思議なボードゲームの中に吸い込まれてしまう。
26年後、大人になってゲームの中から戻って来た主人公だったが、
それと同時に、狂暴な動物たちや恐ろしいハンターが現実世界に出て来てしまう。
彼らを封じ込めるため、かつてのガールフレンドや、
見知らぬ幼い兄弟と共に、ゲームのクリアへと臨むのだった。
【ちょっと感想】
子どもの頃に見た微かなワンシーンの記憶をたどり見直しましたが、やはり面白い作品でした。
ある種のタイムスリップものとして、その性質を活かしたエモいシーンが多いです。
今は亡き名優ロビン・ウィリアムズの傑作、最高のハッピーエンド作品を楽しみたい方は是非ご覧ください!
追伸:
『ジュマンジ(Jumanji)』とはズールー語で「数多くの効果」を意味するそうです。
ボクもこのブログで「富」とか「名声」とか、数多くの効果を得られないかなぁ~。
【映画】『ジュマンジ』が面白い理由
(ストーリー論的に考察・評価・レビュー)
今回は1995年発表の米国映画『ジュマンジ』のご紹介です。
2014年に63歳の若さで惜しまれつつもこの世を去った名優ロビン・ウィリアムズが主演の名作映画です。
多くの続編や派生作品が生まれていることから、支持率が高いことも伺え、90年代の色を強く感じられるファンタジー作品でもありました。
おじさんとおばさん、そして幼い姉弟が一緒になって冒険するという、不思議な組み合わせが目を引きます。
また、本作では大きく分けて4つの視点軸がありました。
1.ゲームに吸い込まれ、中の世界をや恐ろしさ知ってる主人公。
2.ゲームの恐ろしさは知ってるが、信じたくないガールフレンド。
3.ゲームの存在は知ってるが、詳細を知らない第二の犠牲者姉弟。
4.何があったか何も知らない現代に暮らす人々。
それぞれの視点からいろいろなギャップが生まれ、面白い展開が描かれていました。
そんな中、今回は「心配ごとを作る」という技法について考察、解説させていただきたいと思います。
その名の通り、ストーリー中で未解決の部分を作って、視聴者に心配してもらったり、解決まで気がかりにしてもらう技法です。
で、この技法の大きな特徴としては、「その心配ごとは物語の主軸とはほぼ関係がないこと」です。
本作の大筋(プロット)としては、「不思議で危険なゲームをクリアして、危険な動物たちやハンターを追い返そう」でした。
しかし、正直なところ、この部分は大して心配されません。
気にされないので、面白さという観点からは、大して重要ではないということです。
何故かというと、映画作品として、どうせ最後にはクリアされることが分かってるからです。
(もちろん、途中のドタバタスペクタクルアドベンチャーとして、映像の迫力を演出するためは必要な設定です。)
では、本作では、どれが「心配ごと」該当するか?
例えば、
1.いきなり意味不明な現象で子供をなくした両親は果たしてどうなった?
2.ガールフレンドの女の子はその後、どういう人生を歩んだ?(容疑者?トラウマ?)
3.冒頭で主人公の罪を被った黒人従業員はどうなった?
などなど。
これらは多くの視聴者が気になり、心配していた部分かと思いますが、ゲームのクリアとはほぼ関係ありません。
本当に大切なのは、ゲームクリアに関する情報や対策のあれそれなので、最悪、解決されなくても、ゲームはクリアできますし、置き去りにされてハッピーエンドとして終幕する可能性もあります。
しかし、人間には情や心、温度があるので、どちらかというと、1~4の部分の方が気になりがちです。
1.「いたたまれない…。家出したって勘違いしてるんだろうなぁ。本当は違うのに。奥さんは旦那を責めただろうなぁ。旦那も死ぬほど後悔しただろうに…。」
2.「最後の目撃者として取り調べとか受けたんだろうか?ゲームに挑戦すれば主人公を救えるかもって分かってても、怖くて手がでないよなぁ。そのことで自分を責めながらも今生きてるのかなぁ?」
3.「誰か誤解を解いてあげてよ!」
これらが物語の中できちんと語られ、だんだんと解決されていくことに、とてもほっこりとした気持ちよさが生まれます。
特に、26年ぶりに主人公のアラン(ロビン・ウィリアムズ)が現世に戻って来た際、最初は両親が無念の中で自社を倒産させた上で亡くなった経緯が描かれ、ここに心を鎮めた方も多いと思います。
しかし、最後にはしっかりと解決されていました。
秀逸だったのは、この部分に「ミスリード技法」が使われていたことです。
要は、「ゲームをクリアすれば元の時代に戻って両親を取り戻せる」とは最初から言わず、「狂暴な動物たちやハンターを退治するためにゲームをクリアしないと!」という部分に目を向け、両親の無念解決を伏せて、最後に回収したことで、より気持ちの高ぶりを強めていました。
「余計な部分」や「回り道」と思われるこの部分を、きちんと描ききっていたのが、本作が面白い秘訣のひとつだと考察します。
以上、『ジュマンジ』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧くださり、ありがとうございました!
人の強い視点は「建前の目的」ではなく「気持ちや心」!
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