今日のつまらない無駄話(導入)
どうも。
社畜にして独身であることから「ストレス死」と「孤独死」という2つの危険を合わせ持つ男こと、みやごんです。
さて!
本日はダブル(2つ)のジョパディー(危険)を巡る、おすすめリベンジ・サスペンスのご紹介です!
『ダブル・ジョパディー』
■メディア:映画フィルム(洋画)
■ジャンル:リベンジ・サスペンス
■放映時間:1時間45分
■発表年度:1999年
■製作の国:アメリカ合衆国、カナダ
■映像監督:ブルース・ベレスフォード
■脚本作家:デヴィッド・ワイズバーグ、ダグラス・クック
■興行収入:265億円
【リビー・パーソンズ】
演:アシュレイ・ジャッド(当時:31歳)
【トラヴィス・レーマン】
演:トミー・リー・ジョーンズ(当時:53歳)
【ニック・パーソンズ】
演:ブルース・グリーンウッド(当時:43歳)
【マティ・パーソンズ】
演:スペンサー・トリート・クラーク(当時:12歳)
【アンジー・グリーン】
演:アナベス・ギッシュ(当時:28歳)
【マーガレット】
演:ローマ・マフィア(当時:41歳)
【カッター】
演:マイケル・ガストン(当時:37歳)
主人公は身に覚えのない罪で投獄されてしまう。
実はそれは夫により仕組まれた陰謀だった。
夫への復讐と息子の奪還を心に誓い、仮出所となる。
ひねくれ者の保護観察官とぶつかりながら、目的のために孤軍奮闘する。
【ちょっと感想】
足元に軸が置かれたちょうどいいサスペンスストーリーだったと思います。
あの主人公の女性が復讐対象である元夫に辿り着いた時の高揚感はたまらないですね!
「元夫はこの修羅場に一体どんな顔をするのだろうか??」的な感じでワクワクでした。
実在するアメリカ合衆国の憲法「二重処罰の禁止(同一の犯罪で二度有罪にはならない)」をモチーフにした一風変わったサスペンスドラマを是非!
追伸:二度目なら殺人でも罪にならないのにっ、会社で同じミスをしたらこんなに怒られるなんてっ、んなアホな話があるかぁぁぁぁ!!!
【映画】『ダブル・ジョパディー』が面白い理由
(ストーリー論的に考察・評価・レビュー)
今回ご紹介するのは、トミー・リー・ジョーンズ、アシュレイ・ジャッドのダブル主演となる『ダブル・ジョパディー』です。
夫に裏切られた妻が地獄の底から復讐を誓い奮起、逆転するというリベンジ・サスペンス作品です。
アメリカ合衆国に実在する憲法を絡めながら、丁寧な展開が好印象の作品でした。
どこか全体的に一風変わった印象を受けた作品でもありました。
カッコいい女性が復讐劇を果たす流れはよく見かけますが、普通の女性がなんの能力も昇華させないままで、爽快な復讐を遂げるというのは丁寧な描き方が必要なので、その点でも良作だったと思います。
特筆すべき点としては、やはり出所した妻が初めて夫の目の前に現れるシーン。
このシーンをあえて二人きりにせず、盛大なパーティーでカッコをつけなければいけない場面にしたことが、最高のハラドキ演出でした。
(めっちゃ弓を引いた状態)
『半沢直樹』でもよく用いられていた手法で、公衆の面前で大恥をかくシーンは視聴者の感情を最大限に引き上げます。
さて、知る人ぞ知るといった作品でしょうが、本作では「日和見キャラクター」を考察させていただきます。
まず、“日和見(ひよりみ)”というのは平たく言うと「どっちつかずでハッキリしない」といった意味合いです。
状況や事の成り行きを見ながら都度、意見や行動を変える人などを指します。
これをストーリー論にあてはめた言い方をすると「主人公にとって状況次第では敵にも味方にもなる」と言ったところでしょうか。
例えば、
『ショーシャンクの空に』のトミー・ウィリアムズ(演:ギル・ベローズ)
『ゴースト/ニューヨークの幻』のオダ・メイ・ブラウン(演:ウーピー・ゴールドバーグ)
『大脱出』のカイリー医師(演:サム・ニール)
本作を例に取ると、保護観察官であるトラヴィス・レーマン(演:トミー・リー・ジョーンズ)のことです。
彼は元々、仮出所した主人公の監視役として登場し、ひねくれ者で嫌なヤツでした。
加えて、主人公の目的である夫への復讐と息子の奪還を邪魔する存在でもあります。
しかし、話が展開していく中で、段々と主人公リビーの素性や事情を知り、最終的には協力する仲間となります。
つまり、トラヴィスは立場上、主人公の敵にも味方にもなれる揺らいだ立ち位置だったので、いわゆる「日和見キャラクター」ということになります。
この「日和見キャラクター」の物語的効果はいくつか考えられますが、最大の効果は視聴者に対し「もどかしさ」を与えられる点です。
平たく言うと「いやいや、リビーはハメられただけで悪くないんだよ!早く事情を察知して協力してあげてよ!」という気持ちがストーリーに対し没頭感を生んでくれます。
(誤解があったままでスッキリしないもどかしい感じ。)
以前、『トランスポーター3 アンリミテッド』という作品で考察した「第三登場人物」と似ていますが、「第三登場人物」が「謎や興味を生む」のに対し、「日和見キャラクター」は「もどかしさ」を生むという点は棲み分けて考える必要があります。
単純に「昨日の敵は今日の友」というエモさもセットになっている点もありますが、作り手としては起承転結の「転」をコントロールしやすいことからも、重宝される存在ということが言えます。
もちろん、「敵→味方」の流れもあれば、「味方→敵」という描き方も出来るので、可能性が広がるというのも素晴らしい点となります。
以上、『ダブル・ジョパディー』という作品に秘められた面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧くださり、ありがとうございました!
(また読んでね^^♪)
「日和見キャラクター」というキャラクター設定がある!
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