【面白い物語.37】映画『アイ,ロボット』
【今日のつまらない無駄話(導入)】
最近”腸活“にはまっております。
お風呂上りに炭酸水+果物酢+青汁+オリゴ糖の最強腸活ドリンクをガブガブ飲んで、逆にお腹を壊しました。
Mr.本末転倒でお馴染みのみやごんです。
全く、人間って本当に不便ですねぇ…。
健康だの、メンタルだの、ストレスだの人間関係だのって。
あぁ、ロボットになりたい…。
( ¯ࡇ¯ )メンドクサイ
さて!
本日は近い未来に実現するであろう、ロボット社会を舞台とする、おすすめのSF名作アクションのご紹介です!
『アイ,ロボット』
【基本情報】
■メディア:映画(洋画)
■ジャンル:SF・ロボットアクション
■放映時間:1時間55分
■発表年度:2004年
■製作の国:アメリカ合衆国
■映像監督:アレックス・プロヤス
■脚本作家:
アキヴァ・ゴールズマン
ジェフ・ヴィンター
■原作作家:アイザック・アシモフ
■興行収入:約207億円
デル・スプーナー役
演:ウィル・スミス
(当時:36歳)
アルフレッド・ラニング役
演:ジェームズ・クロムウェル
(当時:64歳)
スーザン・カルヴィン役
演:ブリジット・モイナハン
(当時:32歳)
ローレンス・ロバートソン役
演:ブルース・グリーンウッド
(当時:48歳)
ジョン・バーギン警部補役
演:シャイ・マクブライド
(当時:43歳)
ファーバー役
演:シャイア・ラブーフ
(当時:18歳)
【ざっくりあらすじ】
ロボットが普及した近未来、ロボット工学の第一人者が変死を遂げる。
主人公の刑事がその事件を調査することになるが、容疑者として逮捕されていたのは、人に危害を加えるはずのないはずのロボットだった。
事件がうやむやに処理されようとする中、はみだし刑事の主人公は一人で立ち向かっていく。
【ちょっと感想】
ロボット近未来が分かりやすくも丁寧に描かれた世界観で、想像力をかき立ててくれます♪
これぞSF作品の醍醐味って感じです。
心がないロボットが題材だからこそ、心を描くのに適した設定ということはとても勉強になりました。
かの有名な作家「アイザック・アシモフ」の作品が原典となった頭と心が揺れるSF作品を是非ご覧ください!
追伸:社畜三原則~
第一条:
社畜は会社に損害を発生させてはいけない。
また、その火種を看過することによって、会社に危害を及ぼしてはならない。
第二条:
社畜は会社にあたえられた命令に(絶対)服従しなければならない。
ただし、与えられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
第三条:
社畜は、前掲第一条および第二条に反する恐れのない限り、自己を守らなければならない。
何故なら働けなくなることが一番会社にとっては損害だからである。
(ロボット三原則とほぼ変わらねぇじゃん….。)
【映画】『アイ,ロボット』が面白い理由
(ストーリー論的に考察・評価・レビュー)
今回は、ウィル・スミス主演の名作SF『アイ,ロボット』のご紹介です。
SF(サイエンス・フィクション)ジャンルにおいて、とてもメジャーな題材であるロボットもの作品です。
その在り方や、心をテーマに扱った、哲学的な展開が描かれやすいジャンルでありながら、それらと事件推理ものを融合した、エンターテインメント性の高い作りが面白く素晴らしいと思います。
主人公がロボットを信用しない態度についても、とても理屈の通った納得のいく過去がデザインされていましたし、上司と部下の関係性など、全体的に丁寧な作りが施されていたと思います。
本項では、主人公デル・スプーナー刑事(ウィル・スミス)にスポットを当て、「はみだし者(刑事)」についての効果を解説、考察して参ります。
有名ドラマのタイトルにもなっていることから、「はみだし刑事」なんて言葉は耳にされた方も多いと思います。
まずは、この「はみだし者」の定義について。
「法や倫理、習俗といった、社会やコミュニティーにおいて成立している制限から逸脱しているさま。 あるいは、風変わりで周囲に容易に溶け込めない人。」
平たく言うと、
「自分の気持ちに真っ直ぐで、ルールや組織に縛られない人」です。
本作では、まさに主人公がその典型でした。
ロボット社会でありながら、そのロボットを嫌い、捜査に関しても自分の推理や第六感を最優先に、単独で動いていきます。
そして、この「はみだし者」というキャラクターについては、物語論においても多くの効果が内包されています。
まずひとつは「展開力」です。
陰謀劇などでもよく見られますが、例えばこんなパターン。
事件発生、深く調査して真犯人を捕まることが必要 → 事件が大げさに報道されたら困る企業が金と権力で事件をももみけす。
金と権力に屈して捜査を終了してしまえば、当然、ストーリー展開もそこで終了してしまいます。
しかし、これに対して、「そんなおかしい!」と一人ことを荒立て、真相や正義を追求しようとします。
「はみ出し者」が規則や組織を無視して、正義と信念を元に暴れ、引っ搔き回してくれることで、展開は続き、ドタバタ劇などにも展開することが出来ます。
(以前『オペレーション:レッド・シー』という作品で紹介した「トラブル・ジャスティス」の類似技法です。)
また、この手の鉄板として、その「はみ出し者」が主張する内容は、ほぼ真実や正解です。
しかし、正しい内容を主張しているにも関わらず、周囲からは煙たがられる存在なので、視聴者としては、自然と応援姿勢となり、没頭感が生まれます。
「周りの連中、なんで分かってあげないんだよ!主人公が言ってることが正しいんだから、早く気づけよ、目を覚ませよ!おい、お前!邪魔するんじゃねぇ!」
と、こんな感じ。
また、補足的な効果としては、「羨望(せんぼう)を伴った応援心理」があります。
世の中の多くの人は組織というものに所属し、その窮屈さや理不尽に日々、辟易(へきえき)としているので、自分の信念に真っ直ぐに行動する「はみ出し者」に対しては、憧れや尊敬の念を抱く人も多いはずです。
要は、主人公のようなはみだし者が作中で活躍したり正しい者として扱われることで、自分たちが抱えている反骨精神や抑圧に対するいら立ちが正当化される快感です。
とにかく、はみ出れば何でもアリ!という訳ではありませんが、以上の理由から、「はみ出し者」というキャラクターには、多くの効果が期待できます。
以上、映画『アイ,ロボット』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧くださり、ありがとうございました!
「はみだし者」には「共感」「応援」「展開」の効果がセットになっている!
この記事を書いた人
~物語論研究20年~
~処女作が大手小説新人賞一次に通過~
~ポートフォリオ作品が新人賞最終選考~
~高い実績を持つ業界専門家から指導経験有~
~文章/文書に関し多くの資格を保有~
~大手外資系企業勤務(一流社畜)~
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