【面白い物語.36】映画『大脱出』
【今日のつまらない無駄話(導入)】
ボク「ふぅ、今日のノルマは達成!あとはゆっくりしよ~っと」
上司「これもやって」
ボク「え!? あの、でも、もう今日のノルマは達成したんですが…」
上司「仕事立て込んでるからやって」
ボク「いや、あの、でも…」
上司「会社員でしょ? 社会人でしょ? 給料もらってるんでしょ? やって」
いつかこんな社畜生活を脱出してやるーーー!!
。・゚・(´^`*)・゚・。
さて!
本日はボクなんかより更なる地獄に追い込まれた男たちが盛大に刑務所から脱出する、おすすめアクション映画のご紹介です!
『大脱出』
【基本情報】
■メディア:映画(洋画)
■ジャンル:アクション・脱獄劇
■放映時間:1時間55分
■発表年度:2013年
■製作の国:アメリカ合衆国
■映像監督:ミカエル・ハフストローム
■脚本作家:
マイルズ・チャップマン
アーネル・ジェスコ
■興行収入:約36億円
レイ・ブレスリン役
演:シルヴェスター・スタローン
(当時:67歳)
エミル・ロットマイヤー役
演:アーノルド・シュワルツェネッガー
(当時:66歳)
アビゲイル役
演:エイミー・ライアン
(当時:45歳)
ハッシュ役
演:カーティス・50セント・ジャクソン
(当時:38歳)
レスター・クラーク役
演:ヴィンセント・ドノフリオ
(当時:54歳)
ジェシカ・マイヤー役
演:カトリーナ・バルフ
(当時:34歳)
ホブス所長役
演:ジム・カヴィーゼル
(当時:45歳)
ドレーク役
演:ヴィニー・ジョーンズ
(当時:48歳)
【ざっくりあらすじ】
主人公はセキュリティ会社のオーナーであり脱獄のプロ。
ある日、主人公の会社は政府からある極秘任務を依頼される。
それは政府が運営する刑務所の性能を確認してほしいというもの。
(脱獄されてしまう危険性はないかどうか、実際に収監されての確認。)
計画的なプロジェクトのはずだったが、主人公は陰謀に巻き込まれ、完全幽閉されてしまう。
【ちょっと感想】
言わずと知れた2大スター夢の共演です!
スター俳優の名前だけを使った惰性作品ではなく、ちゃんと作られた作品です。
この手の作品にはカイリー医師のようなキーマンは大活躍ですね、勉強になりました。
30年の時を経て実現したシルヴェスター・スタローンとアーノルド・シュワルツェネッガーのW主演作品を是非ご覧ください!
追伸:
スレンダーな彼女が欲しい。。。
誰かボクに菜食主義者の妹を紹介してくれませんか?
【映画】『大脱出』が面白い理由
(ストーリー論的に考察・評価・レビュー)
本日は、映画界の肉体派アクション俳優2大スター、夢のW主演作品となった『大脱出』(原題:Escape Plan)のご紹介です。
数多くの大ヒット作品を世に送り出してきたアーノルド・シュワルツェネッガー氏にとっては、初めての刑務所脱獄ものだそうで、いちファンとしては見ごたえのあるものでした。
(映画『バトルランナー』は少しテイストが似てますが。)
さて、俳優の力が強すぎる作品は、面白さという観点でいろいろと難しい側面があるのですが、本作はストーリー展開や内容としても十分に楽しめるものでした。
本項では、多くの作品で多用される「正義の裏切り者(ジャスティス・ユダ)」という技法について解説、考察させていただきます。
平たい言い方をすると「最初は敵だったけど、なんだかんだあって、主人公たちの味方になってくれる人」のことです。
道義心や正義心を理由に敵の組織を裏切ってこっち(主人公)の味方になってくれるので、こう命名しました。
大きなポイントとしては、「気持ち的な部分での裏切り」という部分です。
例えば、「お金あげるからこっちに協力して」とか「お前の娘を人質に取った!殺されたくなければ言うことを聞け!」とかいった無理やりな感じではなく、「主人公に助けられて恩を感じた」「主人公があまりにも可哀想…」「どう考えても今のボスのやり方は間違ってる!」といった本心や倫理観、正しさなどを元にした心境の変化で裏切ることです。
心で動くので、視聴者の心にも響きやすいという大きな効果があります。
(その分、丁寧な心理描写の描き方が必要です。)
で、この「正義の裏切り者(ジャスティス・ユダ)」にはプロット術やシナリオ術に関しても、とても大きな効果があります。
まずひとつ目は、「主人公たちを徹底的に追い込んで、質の高いピンチを描ける」ということです。
シンプルな話、「正義の裏切り者」が助けてくれるので、主人公だけではどうしようもないほど、徹底的にヤバい状況に追い込むことが出来るのです。
「本当にマジでどうしようもないじゃん…。え、これどうすんの?」といった描写が描けるので、没頭感や夢中を生み出しやすいですし、主人公たちが無理やりなんとかしちゃう無理のある展開(「ご都合主義」)を防ぐ効果もあります。
それと同時に、物語にとってとても重要な「緊張と緩和」がデザインされる点も合わさります。
本作においては、お気づきの通り、カイリー医師(演:サム・ニール)がその人物でした。
見ている側は、だんだんと過ちに気付き心境が変化していくカイリー医師を見て、「ああぁ、ブレスリン達がマジでピンチだよ!早く助けてあげてよぉぉー!」という力の入った緊張状態がしばらく続き、ここぞと言う時に助けの手を差し伸べることで「よかったーー!」という緩和が生まれるカラクリです。
起承転結の「転」の部分においてのキーマンということも言えるでしょう。
法定ドラマや刑事もの、サスペンスなんかでよく見られる技法ですが、(ここぞと言う時に証拠や証言を示してくれる)本作のようなアクション作品でも十分に効果を発揮する技法と言えます。
以上、『大脱出』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧くださり、ありがとうございました!
敵を裏切る人物が物語を面白くする!
この記事を書いた人
~物語論研究20年~
~処女作が大手小説新人賞一次に通過~
~ポートフォリオ作品が新人賞最終選考~
~高い実績を持つ業界専門家から指導経験有~
~文章/文書に関し多くの資格を保有~
~大手外資系企業勤務(一流社畜)~
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