【面白い物語.19】映画『マスク』

■今日のつまらない無駄話(導入)
新型コロナウィルスの感染拡大が止まりませんねぇ…。
「第7波」だの「オミクロン株1種」だの「BA.5」だのと、まだまだマスクに頼る生活が続きそうです…。
(;´・д・)=3 ハァ

さて!
本日は絶大な力を手に入れられる「マスク」を巡ってドタバタ劇が繰り広げられる、おすすめ痛快コメディ作品のご紹介です♪

『マスク』

映画『マスク』
【基本情報】

■メディア:映画(洋画)
■ジャンル:SFX・ダークヒーロー・コメディ
■放映時間:1時間41分
■発表年度:1994年
■製作の国:アメリカ合衆国
■映像監督:チャック・ラッセル
■脚本作家:マイク・ワード
■興行収入:約160億円

『マスク』スタンリー・イプキス役(ジム・キャリー)

スタンリー・イプキス役
ジム・キャリー
(当時:32歳)

『マスク』マスク役(ジム・キャリー)

マスク役
以下、上記同

『マスク』ティナ・カーライル役(キャメロン・ディアス)

ティナ・カーライル役
キャメロン・ディアス
(当時:22歳)

『マスク』チャーリー・シューマーカー役(リチャード・ジェニ・コランジェロ)

チャーリー・シューマーカー役
リチャード・ジェニ・コランジェロ
(当時:37歳)

『マスク』ペギー・ベラント役(エイミー・ヤスベック)

ペギー・ベラント役
エイミー・ヤスベック
(当時:32歳)

『マスク』ドリアン・タイレル役(ピーター・グリーン)

ドリアン・タイレル役
ピーター・グリーン
(当時:29歳)

『マスク』フリーズ役(レグ・E・キャシー)

フリーズ役
レグ・E・キャシー
(当時:36歳)

『マスク』エディ役(デニス・フォレスト)

エディ役
デニス・フォレスト
(当時:34歳)

『マスク』ニコ役(オレステス・マタセーナ)

ニコ役
オレステス・マタセーナ
(当時:53歳)

『マスク』ミッチ・ケラウェイ警部役(ピーター・リーガート)

ミッチ・ケラウェイ警部役
ピーター・リーガート
(当時:47歳)

『マスク』ドイル刑事役(ジム・ドゥーハン)

ドイル刑事役
ジム・ドゥーハン
(当時:35歳)

『マスク』ピーンマン夫人役(ナンシー・フィッシュ)

ピーンマン夫人役
ナンシー・フィッシュ
(当時:56歳)

『マスク』アーサー・ニューマン博士役(ベン・スタイン)

アーサー・ニューマン博士役
ベン・スタイン
(当時:50歳)

『マスク』マックス役(犬種:ジャック・ラッセル・テリア)

マックス役
(犬種:ジャック・ラッセル・テリア)

【ざっくりあらすじ】

うだつの上がらない銀行員である主人公は、ある日、不思議なマスクを拾う。
それは被ると人格が奪われる代わりに、超人的な力を手に入れられるマスクだった。


マスクの力に戸惑う主人公をよそに、歌姫、警察、マフィア等を巻き込んだ、世紀の大暴れが始まる。

みやごん

【ちょっと感想】
大好きな映画です!
キャラクター、コメディ、共に質が高く、とっても面白いです!
どうやってあんなキャラ思い付いたのか、不思議でたまりません。笑
やっぱりキャラクターの力が強いと、構成力競争から抜けられるのは強いですよねぇ。
当時、ほぼ無名だった「ジム・キャリー」と「キャメロン・ディアス」をスターダムに押し上げた強力作品を是非!

追伸:あんな素敵な夢を見たい…。ボクも犬を飼おうかな♪(。-∀-) ニヒ

【映画】『マスク』が面白い理由
(ストーリー論的に解説)

今回は、90年代に大ヒットしたSFXのコメディ映画『マスク』をご紹介させていただきます。
SFX」というと聞きなれない方も多いと思いますが、要は、映像に対して、あれこれ特殊技術を注ぎ込んでド派手な演出をする特殊撮影方法のことです。
本作では、主人公のマスクの演出でたくさん用いられていました。

さて、本作で特筆すべきは、やはりコメディセンスと圧倒的なキャラクター力でした。
そこに映像の魔法や、歌、ダンスなども加わり、面白さを引き出していたと思います。

そんな中、本項では、補助的な内容ながら、「力を手に入れた主人公」という物語論的技法について考察、解説させていただきます。

「力を手に入れた主人公」とは、その名の通り、平凡な主人公がある日突然、強大な力を手に入れたことで、ドタバタ劇が巻き起こるという王道のストリートプロットです。
(とある有名はHowTo本で「魔法のランプ」と紹介されている技法でもあります。)

巻き起こるドタバタ劇は、実にいろいろなタイプが存在し、手に入れる力も、今回のようなマスク(魔法のアイテム)とは限りません。
例えば、
1:平凡な主人公が、知ってはいけない秘密を知ってしまい、悪の組織や警察から追われるハメになる。
2:貧弱な主人公が魔法の杖を拾い、いじめっ子に復讐したり、強大な魔王に立ち向かっていく。
3:願いが叶う魔法のランプを手に入れて、どんな願いを叶えるかを考える中、人生や自分自身と向き合い葛藤する。
4:まだ5歳である少年の主人公が、父の死により、いきなり巨大国家の王座につかなければいけなくなる。

などなど。

手に入れる力は「極秘情報」だったり、「魔法のアイテム」だったり、「地位や権力」など、さまざまです。
そして、手に入れた力の内容により、展開されるのは「逃走劇(巻き込まれ型)」だったり、「クエスト(任務)もの」だったり、「心の葛藤劇」や、「組織抗争もの」など、これもまたさまざまです。

「力を手に入れた主人公」はいろいろなストーリーで多用されていますが、理由としては、やはり面白いストーリー展開を描きやすいからです。
先ほどお伝えしたように、面白さの描き方は千差万別ですが、基本的な理由としては、平凡な日常展開が一気に崩れ去り、ドタバタ劇の元でいろんな「対立」が描かれるためです。
(物語を面白くするためには「対立」が必要、という点に関しては、過去記事をご参考下さい。)

もちろん、ストーリー展開も派手に描けますし、変化や成長も描けるし、ギャップシチュエーションもバッチリです。
例えば、
・貧弱平凡な主人公が一気に無敵の力を手に入れる。
・平和な世界がいきなりドンパチ上等の大戦争地帯になる。
・今までパワハラ三昧だった組織に正義感の強いへなちょこ野郎が力を持って入って来たことで大混乱。

などなど。

そして、本作『マスク』が秀逸だったのは、ずばり、「手に入れる力をマスクというアイテムにしたこと」でした。

どういうことかと言うと、「マスクがあれば無敵になれるけど、マスクを奪われたら180度の形勢逆転になってガチでヤバくなる」という点です。
つまり、武器であると同時に、弱点でもあることで、どんでん返しの派手な展開を生めるという点です。

飽きさせない展開になりやすいし、「え?マジでどうすんの???」といった、情報価値(展開が気になる)を生み出すことも出来ます。
主人公はマスクだよりだったのに、その唯一のアイテムを敵に奪われたら、もうどうしようもありません。
この「マスク」を巡っての奪い合いなんかも、ドタバタ劇のひとつになります。
(専門用語では「プロット・デバイス」「プロット・クーポン」なんて言ったりします。)

例えば、手に入れた力が「権力」や「秘密」といったタイプだと、そう簡単に引き剥がしたり、「敵の手に渡って、さぁ大変!」といった展開は難しいです。
(その展開に至った説明が必要で、ダラダラしたシーンを描写しないといけなくなるから。)

しかし、この「マスク」という分かりやすいアイテムを導入することで、スマートに、そういった展開を生めていたのが、とても秀逸でした。

以上、『マスク』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧くださり、ありがとうございました!

平凡な主人公がいきなり強大な力を手に入れると面白くなる!

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この記事を書いた人

~物語論研究20年~
~処女作が大手小説新人賞一次に通過~
~ポートフォリオ作品が新人賞最終選考~
~高い実績を持つ業界専門家から指導経験有~
~文章/文書に関し多くの資格を保有~
~大手外資系企業勤務(一流社畜)~

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