■今日のつまらない無駄話(導入)
人生の決断、それは唐突に訪れます。
そう、ボクは今、猛烈に悩んでおります…。
助けて下さい皆様、どうかお知恵をお貸し下さい、相談に乗って下さい!
一体どうすればいいんだ、どうすればこの人生を分かつ難題に答えを出すことが出来るんだ…?
ボクが今悩んでいること、そう、それは…、
今年の夏休みに、ショッピングに行くか、それとも自然あふれる地元のパワースポットに行くべきか!!!
「どうでもいいですよ~。」(だいたひかる 風)
よし、ここはやはり、大自然の力をばっちりチャージするため、渓流が美しいパワースポットに行って来ます♪
さて!
本日はそんな、大自然の中で育った、情けない系スーパーヒーローが大活躍するおすすめアニメーション作品のご紹介です!
『ジャングルの王者ターちゃん』
■メディア:アニメーション
■ジャンル:ヒーロー・アクションコメディ
■放映話数:全50話
■放映期間:1993年~1994年
■製作の国:日本
■映像監督:難波 日登志
■構成作家:鳥海 尽三
■原作作家:徳弘 正也
ターちゃん
声優:岸谷 五朗
(当時:29歳)
ヂェーン
声優:ならはし みき
(当時:33歳)
アナベベ
声優:石井 康嗣
(当時:33歳)
ヘレン・野口
声優:三石 琴乃
(当時:26歳)
ペドロ・カズマイヤー
声優:檜山 修之
(当時:26歳)
梁(りょう)師範
声優:梁田 清之
(当時:28歳)
エテ吉
声優:山口 勝平
(当時:28歳)
ジャングルで育った正義の怪力王ターちゃん。
密猟者を撃退しながら、仲間たちと共に様々な事件に立ち向かっていく。
・改造人間 編
・ヴァンパイア 編
・クローン人間 編 etc
【ちょっと感想】
十分メジャーですが、もっと評価されていい作品だと思います!
コメディの面白さもそうですが、きちんとした人間ドラマが描かれていて面白いです。
キャラクター力も抜群ですし、分かりやすく、話の内容も親近感があります。
カッコつけないカッコよさって、作品の中でもイケてますよね♪
下ネタも満載な作品ですが、当時はゴールデンタイムにこんな表現が許されていたなんて。笑
追伸:「愛の終着駅」こんな表現が許されていたなんて、なんともいい時代でしたねぇ~。
【アニメ】『ジャングルの王者ターちゃん』が面白い理由
(ストーリー論的に解説)
今回は、当時、週刊少年ジャンプに連載されていたヒット作品『ジャングルの王者ターちゃん』をご紹介させていただきます。
今ではなかなか考えにくいような下ネタ表現もありつつ、ボケとツッコミを露骨に表現したコメディ・ヒーロー作品です。
お色気、パワーアップ、仲間との友情など、少年アニメとして王道の面白さが詰まった良作でありながら、深い人間ドラマも内包されており、一見の価値ありです!
さて、本項では、本作を題材にして、「キャラクターの関係性」という部分にスポットを当て、面白さをひも解いていきたいと思っております。
「キャラクターの関係性」とはつまり、「キャラクターAがキャラクターBをどう思っているか。また逆はどうなのか」といった感じで、お互いの関係性のことです。
本作では、登場人物たちの関係性が、それぞれハッキリと描かれている部分が、ストリート展開にいい影響を及ぼしていました。
例をあげると、主人公ターちゃんに対して、周囲のメンバーは以下の通りです。
→ヂェーン:夫で尻に敷いてる
→アナベベ:最大のライバル
→ペドロ :先生として尊敬
→梁師範 :戦友で師事を仰ぐ
→リサ :家族に戻ってほしい
→マイケル:毛嫌いし見下す
→マット :毛嫌いし見下す(マイケルに従う)
こんな感じで、ターちゃんをどう思っているか、感情的な部分がハッキリとしています。
では、何故、このように関係性がハッキリしているのがいいかと言うと、「視聴者がストリートの内容を理解しやすくするため」です。
どういうことかと言うと、登場人物たちがそれぞれ相手をどう思っているのかが事前に分かっていると、ストリートの中で巻き起こるあれこれをすぐに理解できるメリットがあります。
例えば、主人公ターちゃんの弟マイケルと同じくマットがジャングルにターちゃんを迎えに来るシーンがあります。
この時、マイケルとマットはターちゃんを「ジャングル育ちだ」とバカにして、それを聞いたターちゃんの弟子ペドロが怒り掴みかかるというシーンがあります。
この時、
・マイケルとマットはターちゃんを毛嫌いしている → だからバカにした。
・ペドロはターちゃんを師匠として尊敬している → だからバカにされて怒った。
と言ったように、キャラ同士がそれぞれ、どう思っているかハッキリ分かっているので、観ている側はその言動にきちんと納得ができます。
「そりゃそうだ!ペドロはターちゃんを尊敬してるんだから怒るに決まってる!」
逆に、登場人物たちの関係性が全く描かれていない(説明されていない)と、展開によっては見ていて混乱しがちです。
例えば、
・トレジャーハンターが5人集まって宝探しの冒険に出た。
・メンバーAが敵の襲撃を受けたが、メンバーBが命をかけて守った。
これだけが描かれていると、何故、BがAを守ったのか、よく分かりません。
「利害が一致して強力し合ってたただけのビジネスパートナーのはずだけど、命をかけて守る必要あった?よく分からないんだけど…」
同じ目的に向かうメンバーなので、分からなくもないですが、友情や仲間関係が描かれていなければ、やはり疑念が残り、しっくりきません。
例え、助けた後に「実は、お前のことを尊敬していんだ…」とか理由を言われても、後出しジャンケン感で、いわゆる「聞いてないよー」という感じで釈然とせず、白けてしまいます。
(メンバーBが博愛主義の聖人君子だという性格的な例外はありますが、一旦横においといて。)
しかし、本作は少年マンガらしく、その辺りの「好き・嫌い」がハッキリと描かれているので、キャラクターや物語に対する理解の深さが没頭感へとつながる導線がきちんと設計されています。
少し発展形の話をすると、別に「好きか嫌いか、0か100か」で分かれている必要はありません。
例えば、
アレクサンド・コーガン(ターちゃんの実の父親)のように「立場上、表向きでは息子と認めたくないけど、やっぱり血のつながった親子だから、心の底では愛しているんだな~」といった感じで、視聴者にその気持ちの部分をハッキリと理解してもらえれば問題ありません。
(心理や心情が複雑になりすぎないように注意が必要です!)
そして、本作が秀逸なのは、「敵や味方、好きや嫌い」といった分け方の上で、それぞれバラバラの立ち位置にしていたことで、分かりやすく色々な展開を生めていたことです。
「ペドロはターちゃんに心酔してるから、どんなことがあってもついて行く。アナベベはターちゃんの味方だけど、仲良しじゃなくライバルだから、そこまで無理はしない」など、違う行動を起こすことで展開が多種多様ですが、やはり関係性が事前に説明されていることで、それぞれの行動に矛盾は感じません。
「キャラクターの関係性」については、もう少し続きがあるのですが、長くなってしまったので、今回はここまでとさせていただきます。
以上、『ジャングルの王者ターちゃん』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧くださり、ありがとうございました!
登場人物たちの関係性を明確にすると話が分かりやすい!
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