■今日のつまらない無駄話(導入)
本日もまた、会社のサーバーがダウンしたおかげで、ボクらの仕事は大幅に阻害されました。
もちろん、気分も大幅にダウンです。
(。´-д-)=зハァ
さて!
本日は、もっともっと壮大なものがダウンしてしまう、おすすめアメリカ映画作品のご紹介です!
『ホワイトハウス・ダウン』
■メディア:映画(洋画)
■ジャンル:テロリズム・アクション
■放映時間:2時間13分
■発表年度:2013年
■製作の国:アメリカ合衆国
■映像監督:ローランド・エメリッヒ
■脚本作家:ジェームズ・ヴァンダービルト
■興行収入:約280億円
ジョン・ケイル役
チャニング・テイタム
(当時:33歳)
ジェームズ・ソイヤー役
ジェイミー・フォックス
(当時:46歳)
エミリー・ケイル役
ジョーイ・キング
(当時:14歳)
キャロル・フィナティ役
マギー・ジレンホール
(当時:36歳)
イーライ・ラフェルソン役
リチャード・ジェンキンス
(当時:66歳)
マーティン・ジェームズ・ウォーカー役
ジェームズ・ウッズ
(当時:66歳)
エミール・ステンツ役
ジェイソン・クラーク
(当時:44歳)
カール・キリック役
ケヴィン・ランキン
(当時:37歳)
スキップ・タイラ役
ジミ・シンプソン
(当時:38歳)
コールフィールド役
ランス・レディック
(当時:51歳)
ドニー役
ニコラス・ライト
(当時:31歳)
主人公はシークレットサービスへの転職を志す落ち目な元軍人。
娘と一緒に面接で訪れたホワイトハウス内で突然テロが発生。
主人公は娘とはぐれてしまうが、途中大統領と合流し、協力し合いながら世紀の対抗戦を繰り広げる。
【ちょっと感想】
The・アメリカ映画という感じで斬新さはないものの、きちんとした緊張感を保ちつつ、バランスの良いユーモアがいい感じの作品でした。
娘役でジョーイ・キングの「はい、大統領…」のセリフと演技、素晴らしいです!
そして、あのへなちょこツアーガイドの勇敢なシーンなんかもエモエモです♪
ユーモラスで、ちょうどいいハラハラを味わいたい日のお供に是非!
追伸:
「なぜ起きてる?」
「社畜魂と暴力的なノルマの力です。」
【映画】『ホワイトハウス・ダウン』が面白い理由
(ストーリー論的に解説)
今回のご紹介は、アメリカのテロリズム(ディザスター)アクション作品『ホワイトハウス・ダウン』です。
派手なアクションや迫力のある映像をはじめ、「テロリズムもの」として、オーソドックスな面白さが網羅されている作品でした。
(思想のぶつかり合いや、組織の対立構造など。)
そして、あちこちに「しっくりくる演出」が施されていたのも好印象です。
・犯人が内部の人間でありテロが実行できたこと。
・主犯のマーティンは、「息子が犬死した」という怒りで、こんな大それた犯行に及んだ。
(かつ、大病で余命僅かだったから、犯行に踏み切れた。)
・主犯のマーティンの奥さんも、同じ怒りから、罪だと知りながら、マーティンを応援した。
などなど。
そして、やはりユーモアが散りばめられた構成が、グッと面白さを引き上げていたことも、忘れてはなりません。
このように、作品に込められた面白さの秘訣は色々とあるのですが、本項では、ストリート論(プロット術)の観点をひとつ語らせていただきます。
それは、本作のアクセントとして採用されていた「凸凹(でこぼこ)コンビ」という技法についてです。
平たく言うと、「性格も価値観も全く正反対な二人が、同じ目的のために協力しながら事件に立ち向かう」といったものです。
普通なら、絶対にタッグを組まない二人が「同じ目的」や「致し方ない状況」などを理由に、しぶしぶ行動を共にしたり、協力しあったりします。
「刑事もの」や「ラブストーリー」などでよくみられるこの技法ですが、多用されるのは、もちろん、物語論としてもいい効果が生まれ易いからです。
その理由としては「波風が立ちやすいため」です。
以前別の記事でご紹介した通り、物語の基本は「対立」や「葛藤」など、いわゆる「何かのぶつかり合い」です。
ただただ、平坦な展開が流れるだけでは面白味がありません。
「昔むかし、お爺さんとお婆さんがおったそうな。二人ないつまでも仲良く暮らしたとさ。めでたしめでたし。」
これでは、やはり物語というよりかは、ただの日記になってしまいます。
「鬼退治」という敵と味方が戦い、ぶつかり合うイベントや対立が生まれて、初めて物語となります。
で、この「対立」や「ぶつかり合い」「ケンカ」や「葛藤」などを自然と生み出してくれるのが、この「凸凹コンビ」という手法です。
考え方や能力、立場などがバラバラである以上、出会った当初から仲良しこよしというわけにはいきません。
例えば、
・エリート志向でルールを順守する刑事 VS 現場最優先でアウトローな捜査をこなす荒くれ刑事
・資産家の息子で水道水を嫌がる彼氏 VS 貧乏一家でミネラルウォーターを買いたがらない節約彼女
・案件を取るために接待をしたい営業担当 VS 少しでも経費を節約したい経理担当
などなど。
分かり合えない環境下の二人であるからこそ、そこに言い争いやケンカが起こるのは自然であり、それが二人の目的達成の障害になることが多々あります。
つまり物語に必要な「ピンチ」を生み出しやすいのです。
また、もう一つ、補足的な効果として、正反対の比較対象が隣にいることで、それぞれのキャラクターが自然と際立ちます。
真っ白いキャンパスだからこそ、塗られた黒が際立つのと同じ効果で、逆もまた然りです。
(登場人物のキャラクターを立てるっていうのは、本当に大変な作業なので、何とも嬉しい効果です!)
そして、本作『ホワイトハウス・ダウン』においては、「合衆国大統領」と「落ち目の元軍人」という異色タッグでした。
少し珍しいと感じたのは、この二人には、はっきりとした「上下関係」があったことです。
普通、「凸凹コンビもの」では、立場や権利は対等で描かれることが多いです。
(その方がケンカになりやすいから。)
職業や能力が全く違う二人組というのも、よくある話なのですが、この「上下関係」が介入していたことが目を引きました。
設定面でも、ホワイトハウス内でテロが発生し、現場で偶然この二人が出会ったことで、面白いギャップがいくつか生まれていました。
・普通は大統領の方が偉いけど、戦地では元軍人であるジョンの方が主導権を握れていた。
・インテリ色の強い大統領が、ロケットランチャーをぶっ放す。
・「ガンバレ、ジョン!ここで大統領を救えば、雇ってもらえるぞ!」というワクワク感。
などなど。
いわゆる「ぶつかり合いを主体とした凸凹コンビ」ではなく、「ギャップや逆転劇が生み出す快感や魅力などを演出した凸凹コンビもの」という新たな可能性を開いた作品だったと考察しております。
以上、『ホワイトハウス・ダウン』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧、ありがとうございました!
「凸凹コンビもの」は物語に必要な「ぶつかり合い」を生み出す!
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