【面白い物語.47】映画『天使にラブ・ソングを…』
【今日のつまらない無駄話(導入)】
はぁ~、毎日毎日、仕事ばっかりで疲れますねぇ~。
たまには気晴らしに歌でも歌いますか。
♬~٩( ˊoˋ* )و
「探しものは何ですか~?
見つけにくいものですか~?
転職サイトも 副業サイトも、探したけれど見つからないのに。
まだまだ探す気ですか~?
それより僕と働きませんか~?
会社の中へ、案件の海へ~行ってみたいと思いませんか~?
うふっふぅ~♪」
気晴らしになるかぁぁぁぁ!!!
╰(°ㅂ°╬)╯
さて!
本日は気が滅入るような歌ではなく、素敵な聖歌を謳うシスターさんたちが登場するおすすめコメディ映画作品のご紹介です!
『天使にラブ・ソングを…』
【基本情報】
■メディア:映画(洋画)
■ジャンル:コメディ・ドラマ
■放映時間:1時間40分
■発表年度:1992年
■製作の国:アメリカ合衆国
■映像監督:エミール・アルドリーノ
■脚本作家:ジョセフ・ハワード
■興行収入:約200億円

デロリス・ヴァン・カルティエ役
=シスター・メアリー・クラレンス
演:ウーピー・ゴールドバーグ
(当時:37歳)

メアリー・ロバート役
演:ウェンディ・マッケナ
(当時:34歳)

メアリー・パトリック役
演:キャシー・ナジミー
(当時:35歳)

オハラ牧師役
演:ジョゼフ・メイハー
(当時:59歳)

ヴィンス・ラ・ロッカ役
演:ハーヴェイ・カイテル
(当時:53歳)

ウィリー役
演:リチャード・ポートナウ
(当時:45歳)

エディー・サウザー役
演:ビル・ナン
(当時:39歳)
【ざっくりあらすじ】
売れない歌手の主人公は、恋人(マフィア)の殺害現場を目撃してしまう。
口封じのために追われる身になるが、裁判で証言するまで教会に身を隠すよう警察に命じられる。
禁欲的で質素な生活を余儀なくされる中、聖歌隊へ入ることを命じられ、コンサートへ向けて練習の日々が始まる。
【ちょっと感想】
シスターの要素を上手く取り入れたセンスのいいアメリカンコメディです。
登場する悪役たちも、どこか憎めない可愛さがあり、全体的にほっこりする作品です。
最後の聖歌隊の合唱シーンはやっぱり見ごたえあります、歌の力ってすごいです。
可愛げのある悪役、人を慣れない環境へ放り込むなど、ストーリーにおいての「ギャップ」の演出に関して、改めて勉強になった作品でした。
個性派名女優、ウーピー・ゴールドバーグの人気を不動にし、公開当時には6か月を記録する超大ヒットロングランとなった不朽の名作を是非ご覧ください!
追伸:
どこかにワンコインで神のご加護を受けられる修道院はありませんか?
どうか「社畜にフィナーレ(終曲)を…」
【映画】『天使にラブ・ソングを…』が面白い理由
(ストーリー論的に考察・評価・レビュー)
今回は、アメリカの大ヒットコメディ映画『天使にラブ・ソングを…』のご紹介です。
ウーピー・ゴールドバーグの代表作と言えるもので、生み出されたギャップを上手く使ったハイセンスな展開でした。
そこで今回は、改めて、ストーリー技法として鉄板である「ギャップシチュエーション」というものについて、復習考察をさせていただきたいと思います。
この「ギャップシチュエーション」というのは実にいろいろとありますが、今回のことで言うと、「普段の生活とは全く異なる環境や状況に、突如追い込まれた人」という感じです。
別の言い方をすると、「場違いもの」です。
例えば、
・学校制度の急遽な変更で、女子高に編入してきた男子高校生。
・会社の辞令で、パプアニューギニアに出向命令された温室育ちのエリートサラリーマン。
・血縁関係の影響で王位に即座した農家の娘。
などなど。
ご存じの通り、本作では、きらびやかな世界でクラブシンガーをする主人公のデロリスが、ひょんなことから、教会で禁欲的なシスターの生活を余儀なくされるという設定でした。
で、なぜこの「ギャップシチュエーション」や「場違いもの」が物語的にいいかというと、物語に必要な「ぶつかり合い」「山場」「ピンチ」を自動で生んでくれるためです。
まず、そもそもの大前提として、物語には「ぶつかり合い」「山場」「ピンチ」など、波風を立てることが必要です。
ただただ、何事もなく平坦なストーリーが展開されては、日記になってしまいます。
そして、その「波風」を生み出す方法は、実にたくさん存在します。
最も簡単で基本的な方法は、目的や立場、利害関係が全く違う者たち同士を用意し、両者をぶつけ合うことです。
例「敵VS主人公」や「正義の味方VS悪の組織」など。
加えて、目的や立場が同じであり、味方同士の関係性であっても、ぶつかり合いを生む方法があります。
よく多用されるのは「凸凹コンビもの」です。
「刑事もの」などでよく見られる方法で、「真面目でルールを順守するエリート刑事」と、「粗暴で直情的、アウトローなはみだし刑事」が強制的にコンビを組まされる展開です。
お互い「事件解決」や「犯人逮捕」など目的は同じながら、その捜査の過程では、価値観や、やり方が違うので、仲間でありながらも、しょっちゅう衝突を繰り返します。
つまり、物語りに必要な「ぶつかり合い」や「ピンチ」が自然と生まれるカラクリです。
また、性格や価値観以外にも、色々な「違い」や「ギャップ」での演出方法が存在します。
・文化(遠く離れた異国の地に言って慣れない文化にとまどう)
・貧富の差(王族の生活をしていたものが、ある日突然、反乱や一揆などで王の座を追われ、農民同然の生活に苦しむ「落人もの」)
・場所(宇宙飛行中にトラブルがあり、地上と宇宙で設備や環境が異なる中で、何とか連携を取りながら地球への帰還を目指す大ピンチ)
などなど。
そして、本作では「職業の違い」にスポットを当ててギャップシチュエーションを生み出していたことが、とても秀逸でした。
華やかな世界でステージに立つクラブシンガーと、清貧質素で禁欲的なシスターたち。
こうして、「職業」でくくることで、視聴者に対しては、より分かりやすくギャップを見せることが出来ます。
「シンガーはこういう生活、シスターはこういう生活」というのが、ある程度知られているので、わざわざ説明する必要もなく、また、性格や価値観という曖昧なものとは違い、かなりはっきりと線引きされているので、理解度も自然と深まります。
本作では、この生み出されたギャップをあちこちで上手く利用されていたことが、とても素晴らしかったです。
主人公のデロリス自身は当然、いきなり尼さんのストイックな生活を強いられたことで、うっ憤が溜まっていましたし、普段質素な生活を送るシスターたちは、デロリスの影響を受けて、人間らしい一面が垣間見え、親近感を放っていました。
「シスターと言えども、やっぱり人間なのね、かわいい」的な感じです。
「尼さんにはさすがに手を出せない」という、どこか憎めない可愛い悪役(マフィア)というのも、本作に対する愛着を生む上では、とても有効な設定だったと考察します。
そもそも、この「ギャップシチュエーション」には、登場する人物たちの構成を、より際立たせることができるというのも、注目したい効果のひとつです。
(マザーテレサとヒトラーを並べたら、マザーテレサはより聖者に、ヒトラーはより悪魔に見える。男子校に一人の女子生徒がいたら、かなり可愛く見える。などなど)
以上、『天使にラブ・ソングを…』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧くださり、ありがとうございました!
「場違い」が物語を面白くする!
この記事を書いた人
~物語論研究20年~
~処女作が大手小説新人賞一次に通過~
~ポートフォリオ作品が新人賞最終選考~
~高い実績を持つ業界専門家から指導経験有~
~文章/文書に関し多くの資格を保有~
~大手外資系企業勤務(一流社畜)~
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