■今日のつまらない無駄話(導入)
どうも!
「今年こそは夏の思い出を作りたい!」と懇願しながらも、新型コロナウィルスに怯えて引きこもりを極めている、みやごんです。
(´・д・`)タイクツダナァ
ニュースを見れば、「オミクロン」だの「変異種」だの「亜種」だのと、一向に収束の気配を見せておりません。
有識人や専門家の方々が「ああでもない、こうでもない」と議論を白熱させておりますが、無識人であるボクはザル耳の元、いつも首をかしげております。
「ちょっと何言ってるか分からない」
(サンドウィッチマン/富澤たけし風)
( ´д`)???
全く、このパンデミックは一体いつまで続くのでしょうかねぇ…。
さて!
本日は、もっともっと恐ろしい、別のパンデミックに混乱大騒然な、おすすめ韓流ゾンビ作品のご紹介です!
『新感染 ファイナル・エクスプレス』
■メディア:映画(韓流)
■ジャンル:ゾンビパニック・スリラー
■放映時間:1時間58分
■発表年度:2016年
■製作の国:大韓民国
■映像監督:ヨン・サンホ
■脚本作家:
・パク・ジュスク
・ジョースーク・パーク
■興行収入:約96億円
ソ・ソグ役
コン・ユ
(当時:37歳)
スアン役
キム・スアン
(当時:10歳)
ユン・サンファ役
マ・ドンソク
(当時:45歳)
ソンギョン役
チョン・ユミ
(当時:33歳)
ミン・ヨングク役
チェ・ウシク
(当時:26歳)
キム・ジニ役
アン・ソヒ
(当時:24歳)
ヨンソク役
キム・ウィソン
(当時:51歳)
主人公は、妻と別居しており、娘と二人暮らしをしていたが、
娘が「自分の誕生日には母に会いたい」と熱望し、主人子はそれを渋々了承する。
妻が住む地へ向かうため、高速移動列車に乗り込むが、車中でゾンビ感染が広がり、大パニックになる。
犠牲者が増える中、生存者たちは命がけの大脱出劇を繰り広げる。
【ちょっと感想】
とても面白いです!
「韓流エンターテインメントの力、ここに在り!」といったところでしょうか、分かりやすい人間模様と緊張感の連続で飽きさせない展開です。
通常の「ゾンビもの」から、付加価値が加わった一歩上の面白さをご覧になられたい方は是非!
追伸:感染パニックで脱出する世界もあれば、閉じ込められる世界もあるんだなぁ(はよコロナ終われや…)
【映画】『新感染 ファイナル・エクスプレス』が面白い理由
(ストーリー論的に解説)
2004年の『冬のソナタ』ブームをきっかけに、映画、ドラマ、ミュージックシーンなど、日本でも絶大な力を魅せる韓流エンターテインメント、今回はそんな韓国作品の中から、至高のゾンビパニックムービー『新感染 ファイナル・エクスプレス』の紹介と解説をさせていただきます。
本作の設定は、いわゆる「ゾンビもの」です。
未知のウィルスに感染した人間が獰猛な怪物(ゾンビ)と化し、人間に襲い掛かるという設定、
ゾンビは人間を食べるためだけに動き回り、噛まれた人は、同じようにゾンビとなり、知恵や理性、記憶を無くすというものです。
巷ではメジャー作品からB級映画まで、ゾンビを題材にした作品が多く存在し、
もはや、一大ジャンルとなった「ゾンビもの」ですが、これだけ多くの作品に起用されるには、当然のことながら理由があります。
最大の要素としては、「質の高い緊張感を生み出しやすい」という点です。
よく、物語やお笑い(漫才)などで、「緊張と緩和が交互に繰り返されることで面白くなる」なんて言われますが、この「ゾンビもの」は、その「緊張」の部分を自動で生み出してくれます。
・おぞましい姿の大群が襲い掛かる映像的迫力(単純に怖い)。
・いつ、どこから襲ってくるか分からない(急にワッと出て来るホラー要素)。
・いつ、誰が死ぬか(感染するか)分からない。
などなど。
特に海外ドラマなどでもお馴染みですが、複数の登場人物がでてくる中で、一人、また一人と感染していく、追い詰められていく緊張感は、物語的な効果としても鉄板です。
そして、「ゾンビもの」には、もう一つの副次的効果があります。
それは、「葛藤を生んでくれる展開」です。
分かりやすい例で言うと、
「恋人が感染しゾンビになってしまった!恋人は自分を殺そうとしている、しかし、元は愛し合った恋人だから殺すなんてできない!。でも、このまま放置していれば、自分が殺される。さぁ、どうする!?」的な展開です。
元は普通の人間だったのに、記憶や理性を失うという、ゾンビ設定は、とても秀逸なのです。
もちろん、「噛まれた者は感染しゾンビになる」という、入り込みやすいシンプルな設定も売りの一つです。
そして、本作『新感染 ファイナル・エクスプレス』が特に秀逸だったのは、「新幹線を舞台にした」ということでした。
ちょっとコアな内容ですが、内容としては、以下の通りです。
[1]緊張感を大きくできていた
ただでさえ危険なゾンビから逃げまどわないといけない状況ですが、ご存じの通り、新幹線の中はとても狭く、また閉鎖された空間です。
逃げ場や隠れ場が極端に少ない空間に閉じ込められたことで、「これ、本当にヤバいじゃん!」というワンランク上の緊張感が生まれます。
映像の力があり、それが鮮明に描かれるので、その説得力は抜群です。
「どうせなんだかんだで何とかなっちゃうんじゃないのぉ~?」
といった惰性感を大きく削減できていました。
[2]物語をより深く理解できる(入り込める)
新幹線という性質上、車両内部の形はほぼ全て同じですし、先頭車両から最後尾までは一本道です。
つまり、今、誰がどこにいて、どんな状況かを、視聴者はほぼ完璧に理解できますので、とても入り込みやすいです。
「今主人公は13号車にいて、奥さんたちは先頭車両にいるのか、…てことは、12車両も進まないといけないのか!うわぁ~大変!」
「ゾンビから隠れるにはもう、座席の下に隠れてやり過ごすしかない、でもそんなのほぼ見つかるし…。かといって座席の下をくぐって通ることも出来ない。一体どうするんだ…? なるほどーー! 天井に張り付く作戦かー!」
などといった感じです。
これが逆に、
「世界がゾンビウィルスに侵された。世界のどこかに安息の地を探そう…。」
これでは、選択肢や可能性が広すぎて、物語の展開を傍観するしかありません。
「これからどうなる?」という情報価値(結局どうなるの?)は生み出されますが、その範囲が広すぎては心が離れ白けてしまいます。
自分であれこれ考えながら予想を展開しつつ楽しむということができません。
ちょっと蛇足ですが、
「ゾンビだらけの新幹線に閉じ込められて絶望的な状況だけど、一応、列車は動いていて、目的地には向かってるから、もしかしたら何とかなるかも!?」という、心理的なバランス感覚も、補足的な効果として挙げられます。
いずれにしても、「ゾンビもの」としての性質を最大限に生かしつつ、プラスアルファの設定を施したことで、素晴らし作品に仕上がっていたのが、本作でした。
以上、『新感染 ファイナル・エクスプレス』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧、ありがとうございました!
「ゾンビもの」は物語において優秀なフォーマット!
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