■今日のつまらない無駄話(導入)
2022年の夏真っ盛り、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
新型コロナウィルスの第七波やサル痘ウイルスによるWHO緊急事態宣言が発令される最中ではございますが、
久しぶりに行動制限のない夏を迎えましたね!
ニュースでは水遊びをする子ども達を筆頭に、世間はウキウキワクワクムード一色です。
((o(´∀`)o))ワクワク
そんな本日、ボクはというと、社内のシステムトラブルにより多くの主要ツールが起動できない事態に見舞われました。
そんな状況を一切考慮することもなく、鬼畜な上層部はいつも通りのノルマをボクらに叩き込む始末。
(#・∀・)ムカッ!!
無論、理不尽な残業を強いられたことは言うまでもありません。
怒りの鉄拳を机に叩き込んだボクは、置いてあったコーヒーがカーペットに零れ落ちるという二次被害に発狂寸前でした。
( ꒪Д꒪)ウソダロ…
さて!
本日は、他に類を見ない鉄拳を振り上げ、誘拐された妻を取り戻す男のハードボイルドなおすすめ作品をご紹介です。
『無双の鉄拳』
■メディア : 映画(韓流)
■ジャンル : ハードボイルド・アクション
■放映時間 : 1時間56分
■発表年度 : 2018年
■制作の国 : 韓国
■映像監督 : キム・ミンホ
■脚本作家 : キム・ミンホ
■興行収入 : 約16億円
ドンチョル役
マ・ドンソク
(当時:47歳)
ジス役
ソン・ジヒョ
(当時:37歳)
ギテ役
キム・ソンオ
(当時:40歳)
ソヨン役
ペ・ヌリ
(当時:25歳)
チュンシク役
パク・ジファン
(当時:38歳)
主人公の妻が人身売買組織に誘拐されてしまう。
今は気弱で仕事に苦しむ主人公だったが、かつては「雄牛」の通称を持ち、
裏世界でその腕っぷしを知られた存在であった。
妻の奪還に向け、その拳を奮い起こし、仲間と共に悪の組織に挑む。
【ちょっと感想】
韓国のエンタメ力は、今は世界ブランドですが、本作もとても面白いです。
クオリティへの配慮が見られ、きれいごとじゃない演出、そしてきれいどころの役者さんを使い過ぎてないところがGood!
やっぱり、ああいうエンディングは本当に素敵、大好きです♪
追伸:
これから「無双の執筆」にて主人公と同じように大金持ちになり、美人妻にカニを剥いてあげたい♪
あ、そもそも妻がいなかった…。
こうなったらもう、「雌牛」でもいいや…。
【映画】『無双の鉄拳』が面白い理由
(ストーリー論的に解説)
本ブログの記念すべき第一段として、韓流映画『無双の鉄拳』をご紹介させていただきました!
大切が人が誘拐され、大きな力に頼らず、その人を取り返すという鉄板の設定でした。
フキダシ部分でも書いたように、細部にわたりクオリティの高い演出があり、面白さの要素もいろいろとある作品です。
さて、ありきたりなストーリー構成であるにも関わらず、頭ひとつ突出した面白さでしたが、今回はその中でも特に目を引いた秘訣について語らせていただきます。
結論から言うと、「こうなってほしい!」という視聴者の心理がうまくデザインされていたことでした。
一般的に「感情移入」なんて言われたりもします。
この、よく聞く「感情移入」という言葉ですが、平たく言うと、「自分とは関係ない事柄やストーリーを見たり聞いたりして、自分の持ってる感情や気持ち、心が揺れ動く状態」といったところでしょうか。
目の前で起こっている事件は自分とは無関係なのにも関わらず、何故か怒ったり、悲しんだり、喜んだりする不思議な現象で、物語の根幹を成すものでもあります。
もちろん、ひとくちに「感情移入」と言っても、実に様々な形がありますが、分かりやすい例で言うと、
主人公が好きな子に告白するが、フラれてしまうシーンを見て、「うんうん、辛いよね、悲しいよね、気持ち分かるよぉ…」
こんな感じで、同情という形で気持ちが揺れ動きます。
で、本作はその「感情移入」の作り方が秀逸だったというのが、面白さの秘訣と考察しています。
例えば、本作ではこんなシーンがありました。
主人公(ドンチョル)は一生懸命働いているのに、上司の男は給料を払いません。
主人公の気弱な性格に付け込んで、言い訳をしながら自分で独り占めをしています。
このシーンを見て、
「ふざけるな!卑怯な守銭奴め!さっさとドンチョルに給料を払え!許せない!」
と感じたと思います。
給料を支払われないのは画面の中の主人公(ドンチョル)であって見ているアナタではないのにも関わらず、怒りがこみ上げてきます。
つまり「感情移入」が発生しています。
で、冒頭の内容に戻りますが、一般的な感情移入と比べて、本作が優秀だったのは、「こうなってほしい!」という視聴者の心理がうまくデザインされていたことでした。
先ほどの例と比較すると分かりやすいと思います。
・フラれた主人公を見て「辛いよね、可哀想…」と感じる。
・給料を支払われない主人公(ドンチョル)を見て「ふざけるな!さっさと払え!」と感じる。
どちらも「感情移入」ですが、その最大の違いは、発生した感情に対して、「意見」が追加されているかどうか、です。
フラれた主人公を見た時には、「辛いよね、可哀想…」という同情の感情が沸き上がりますが、その時点である種、完結してしまっています。
しかし、給料を支払われない主人公(ドンチョル)を見た時には「ふざけるな!さっさと払え!」という「こうなってほしい」「こうなるべきだ」という「意見」が同時に発生しています。
何故、この「意見」が発生することが優秀かというと、「給料は支払われるべきだ!ちゃんと支払われるまで許さないぞ!目を離さないぞ!」といった感じで、視聴者にとって「気持ち的に未解決な件」が発生します。
つまり、続きが気になり、没頭する効果が高いのです。
「こんな悪いことをした奴はきちんと苦しんで罰を受けるべきだ!甘い汁だけ吸ってのうのうと生きてる今の状態は許せない!」とうい気持ちのままではスッキリしません。
きちんと捕まって、罰を受けて、犯人が苦しんでる姿を見て「ふぅ~、よしよし、これでスッキリ!」という気持ちを味わいたいのです。
他にも、物語の冒頭で、父親の借金の代わりに娘が誘拐されるシーンがありますが、このシーンを見て、
「無実で幼気(いたいけ)な少女が売られるなんてあんまりだ!誰か助けてあげて!てか、このダメ親父、しっかりしろや!なんとかしろや!!」といった意見や希望が伴いながら感情が揺れ動いた人も多いと思います。
以上のことをざっくりとまとめると、「本作の面白さは、感情の揺れ動き(感情移入)と同時に、自分の意見や希望を介入させやすい演出が多くあった」ということでした。
もちろん、どのようなシーンに感情が動くか、というのは、人それぞれなので、正解はありませんが、大衆が共通して感情を揺さぶられやすいものを選択することで、大衆に受け入れられやすいものが作られます。
話題になるニュースやSNSがその大きなヒントでが、やはり「怒り」や「正義感」が主軸となりますが、その要因はとても奥深く、色々な考え方や手法が存在しますが、それらはまたおいおい語らせていただきたいと思っております。
以上、『無双の鉄拳』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧下さり、誠にありがとうございました!
面白さを生み出す「感情移入」の正体は「心が動き、自分意見が介入できる演出」
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