【面白い物語.94】映画『バイオハザードIV アフターライフ』
【今日のつまらない無駄話(導入)】
本来、生物は危険から逃げることをインプットされているそうです。
それが命を守る行動だから。
決して恥ずかしいことではないのです。
しかし、われわれ人間は、とかく「逃げるのは恥だ!」という洗脳がありますね。
ボクはそんな洗脳には惑わされません!!
なので、明日「月曜日の出勤」という生命の危機を「有給休暇」という手段を用いて逃げました!
(・ω<) テヘペロ
さて!
本日は引き続き、あのおぞましい怪物たちから逃げに逃げまくる、おすすめサバイバル・アクションシリーズ第4弾のご紹介です!
『バイオハザードIV アフターライフ』
【基本情報】
■メディア:映画(洋画)
■ジャンル:サバイバル・アクション
■放映時間:1時間37分
■発表年度:2010年
■製作の国:アメリカ、イギリス、ドイツ
■映像監督:ポール・W・S・アンダーソン
■脚本作家:ポール・W・S・アンダーソン
■興行収入:約439億円
アリス・アバーナシー役
演:ミラ・ジョヴォヴィッチ
(当時:35歳)
クレア・レッドフィールド役
演:アリ・ラーター
(当時:34歳)
クリス・レッドフィールド役
演:ウェントワース・ミラー
(当時:38歳)
ルーサー・ウエスト役
演:ボリス・コジョー
(当時:37歳)
エンジェル・オーティス役
演:セルヒオ・ペリス=メンチェータ
(当時:35歳)
クリスタル・ウォーターズ役
演:ケイシー・バーンフィールド
(当時:22歳)
ベネット・シンクレア役
演:キム・コーツ
(当時:52歳)
ウェンデル(ウェンディ)役
演:フルヴィオ・セセラ
(当時:50歳)
アルバート・ウェスカー役
演:ショーン・ロバーツ
(当時:26歳)
ジル・バレンタイン役
演:シエンナ・ギロリー
(当時:35歳)
【ざっくりあらすじ】
ウィルス感染が広がった地球では、世界滅亡の危機を迎えていた。
生存者を探し旅をしていた主人公は、かつての仲間と出会う。
二人は安息の地を求め「アラスカ」に向かう道中、少数の生存者たちと出会う。
しかし、周囲をゾンビに囲まれており、身動きが取れないでいた。
【ちょっと感想】
面白さは続きますね。
シリーズの最初は地下から始まり、今回はビルの屋上。
そして船の上へと向かう展開が、作品の挑戦を感じさせます。
個人的にはウェントワース・ミラーがこの作品でも「プリズン」されている演出がエモでした♪
われわれ日本人として、あの歌姫が素晴らしいオープニングを飾ってくれたこの名作を見逃す訳にはいきません!日本の誇りです、是非ご覧ください!
追伸:腕時計のモデルになれなくてもいいから、マジでマリオの「スター・パワー」が欲しい…。
【映画】『バイオハザードIV アフターライフ』が面白い理由
(ストーリー論的に考察・評価・レビュー)
今回は、サバイバル・ゾンビアクションシリーズの第4弾『バイオハザードIV アフターライフ』のご紹介です。
主演の「ミラ・ジョヴォヴィッチ」続投が危ぶまれた経緯があるそうですが、見事、彼女の主演で飾ってくれました。
シリーズも4作目となり、惰性が見え始める頃合いですが、本作は監督であり、ミラ・ジョヴォヴィッチの夫でもある「ポール・W・S・アンダーソン」の挑戦姿勢により、いろいろな進化を遂げて飽きさせない構成です。
前作でご紹介した「明るい場所でのゾンビホラー」もそうですが、舞台も「捜索調査」→「街脱出」→「放浪」→「完全孤立」という変遷をたどっています。
基本的には「マジニ・アンデッド」や「処刑マジニ」などの特殊クリーチャーが登場しますが、地上を埋め尽くすおびただしい数のゾンビも、迫力の絵力を演出していました。
だからこそ、安息の地「アルカディア」の存在価値がとても大きく、視聴者を引き付ける情報価値となっていました。
さて、本項では、ストーリーによく用いられる「記憶喪失」について、その効用などを考察、解説させていただきたいと思います。
シリーズの初段でも、主人公アリス(演:ミラ・ジョヴォヴィッチ)が記憶喪失者として登場していました。
本作では、前作からの戦友であるクレア(演:アリ・ラーター)が記憶を失って登場します。
時折、ストーリー作品では、記憶喪失のキャラクターを登場させることがありますが、その理由としてシンプルで「謎を持たせるため」です。
とても重要な情報を握ってたり、ストーリー展開でのキーマンだったりする人物が、記憶を失ってしまうことで、スムーズにことが進みません。
これにより、すんなりと事件が解決することを防ぐ効用がありますし、何を見たのか、何を知ってるのかが、単純に気になるという「視聴者の気になる」を生み出せます。
実はこの「記憶喪失」は、他にもいろいろと便利な側面があります。
例えば、
●アリスとクレアは元々仲間だったのに、記憶を失ったことで警戒心を抱いてる。「早く思い出してー」という心理がデザインされるので、解消した時には、もどかしさが解消される快感がある。
●そもそも、どうして記憶を失ったのかも気になるポイントなので、追加の情報価値(気になる)が生まれる。
●記憶喪失自体が、ストーリー論で言うところの「欠け」にあたるので、記憶を取り戻すこと自体がストーリーとしての展開に使える。
●記憶喪失は、そもそも症例として、ふとしたタイミングで戻るのが不思議じゃないので、いざという時に記憶が戻っても、「ご都合主義」とはなりにくい。
●関係性がリセットされるので、関係性においていろいろな使い方が出来る。
・敵が一時的に味方、味方が一時的に敵。
・記憶喪失を利用したドタバタコメディやすれ違い劇が描ける。
・能力が一時的に封印されることが多いので、復活して大きな武器を手に入れるといった、少年マンガ的エモい演出も可能。
●(記憶喪失ではないが)『ドラゴンボール』の「ダーブラ」のように、正反対の新人格としてキャラを更新できる。
などなど。
ただし、ひとつの注意点としては「記憶喪失の力に頼り過ぎてはいけない」です。
確かに、上手く情報を隠すのに便利な記憶喪失ですが、そのネタだけでずーっと引っ張りすぎると、さすがにダラけてしまいます。
本作では、クレアが記憶喪失となっていたことで、「あれからどうなった?」「仲間はどこにいるの?」という、とても気になる情報を隠していましたが、それだけではありませんでした。
ビルからの脱出のカギを握る、クレアの兄、クリス・レッドフィールド(演:ウェントワース・ミラー)が謎の人物としてダブルのキーマンが用意されていました。
(クレア→仲間たちとのその後、クリス→敵か味方か?脱出方法)
もちろん、面白い展開を生む要素はそれだけではありませんでしたが、いずれにしても、「記憶喪失」というストーリー的な武器に頼りすぎていない構成が、とても素晴らしかったです。
ひとつの謎が解決することで、更に大きな謎に近づく、「謎の階段」という鉄板も、きちんと網羅されていました。
(ビルから脱出して、いよいよ、アナウンスの方向へ進む+仲間たちはさらわれた=じゃ、アルカディアって…!?)
基本となるゾンビとの戦いをスペクタクルに演出しつつ、とても気になる2つの情報価値を用意し、それぞれに、引っ張りのキーマンを用意していたことが、面白さを向上させていました。
以上、『バイオハザードIV アフターライフ』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧くださり、ありがとうございました!
(また読んでね^^♪)
「記憶喪失」の設定はストーリー的にとても便利!
この記事を書いた人
~物語論研究20年~
~処女作が大手小説新人賞一次に通過~
~ポートフォリオ作品が新人賞最終選考~
~高い実績を持つ業界専門家から指導経験有~
~文章/文書に関し多くの資格を保有~
~大手外資系企業勤務(一流社畜)~
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