【面白い物語.87】映画『ダイ・ハード3』
【今日のつまらない無駄話(導入)】
「必」ず「死」ぬ、と書いて「必死」
皆様、働き過ぎにはご注意を…心の余裕を大切に…。
orz
さて!
本日はどんな災難に見舞われてもなかなか死なない男が大活躍する世界的大ヒットシリーズ第3弾のご紹介です!
『ダイ・ハード3』
【基本情報】
■メディア:映画(洋画)
■ジャンル:テロリズム・アクション
■放映時間:2時間8分
■発表年度:1995年
■製作の国:アメリカ合衆国
■映像監督:ジョン・マクティアナン
■脚本作家:ジョナサン・ヘンズリー
■興行収入:約540億円
ジョン・マクレーン役
演:ブルース・ウィリス
(当時:40歳)
ゼウス・カーバー役
演:サミュエル・L・ジャクソン
(当時:47歳)
アーサー・ウォルター・コッブ役
演:ラリー・ブリッグマン
(当時:57歳)
コニー・コワルスキー役
演:コリーン・キャンプ
(当時:42歳)
リッキー・ウォルシュ役
演:アンソニー・ペック
(当時:48歳)
チャーリー・ワイス役
演:ケヴィン・チャンバーリン
(当時:32歳)
ジョー・ランバート役
演:グラハム・グリーン
(当時:43歳)
サイモン・ピーター・グルーバー役
演:ジェレミー・アイアンズ
(当時:47歳)
カティア・タルゴ役
演:サム・フィリップス
(当時:33歳)
マシアス・タルゴ役
演:ニック・ワイマン
(当時:45歳)
ロルフ役
演:ロバート・セジウィック
(当時年齢不明)
アンディ・クロス(FBI捜査官)役
演:チャールズ・デュマ
(当時:58歳)
ビル・ジャーヴィス(CIA局員)役
演:マイケル・クリストファー
(当時:50歳)
FBIチーフ役
演:リチャード・ラッセル・レイモス
(当時:54歳)
ワンダ・シェパード役
演:フィリス・イヴォンヌ・スティックネイ
(当時年齢不明)
フレッド・シラー医師役
演:スティーヴン・パールマン
(当時:60歳)
レイモンド・カーバー役
演:オルディス・ホッジ
(当時:9歳)
【ざっくりあらすじ】
アメリカのニューヨークで爆弾テロが発生。
犯人は何故か、休職中の主人公刑事を指名し、ゲームを要求してくる。
この時、たまたま、事件に巻き込まれた黒人の電気屋も巻き添えとなる。
爆発を阻止すべく、二人は町中を駆け回る羽目になるのだった。
【ちょっと感想】
シリーズ3作目、とっても楽しませていただきました!
制作裏話では、本来シリーズ3は海上のシージャックものになる予定だったとか。
ビルジャック、ハイジャック、とくれば、シージャックも見て見たかったですねぇ。
マクレーン刑事のやつれぶりには、小さな物語のヒントがあり、参考になりました。
世界的ヒットシリーズの衰えない面白さ、是非ご覧ください!
追伸:次に女性の前でズボンをおろすのはいつになることやら…。
【映画】『ダイ・ハード3』が面白い理由
(ストーリー論的に考察・評価・レビュー)
今回は、世界的大ヒットシリーズ第3弾『ダイ・ハード3』のご紹介です。
閉鎖的な空間(ビルや空港)での攻防戦から、ニューヨークの街全てが舞台となった設定でした。
また、キャスト面においても、1や2からの継続はおらず、一新されていました。
変わらず、ジョン・マクレーンという不完全な愛されキャラを主軸としたド派手なアクション作品で、とても楽しめる内容でした。
シリアスな中にも、遊び心や「必要な無駄」が散りばめられた、温度のある作品だとも言えるでしょう。
愉快犯と見せかけて、実は主人公のジョン・マクレーン(演:ブルース・ウィリス)への復讐劇だったことが、点と点が結ばれるアハ体験としても機能していました。
さて、面白さの主軸としてはご紹介した通りですが、本項では、少し細かい部分ながら「加齢と歴史」について、解説、考察させていただきます。
以前、別の記事で「キャラクター・アーク」という概念をご紹介しました。
簡単に言うと、「ストーリー展開の中でキャラクターの気持ちや心情が変化すること」です。
これにより、その変化を目の当たりにした視聴者は、そのキャラクターに深い情が湧くというものです。
要は、キャラクターに途中で成長や変化をつけると効果が高いですよーといった概念です。
で、この「変化や成長」という部分に関し、圧倒的な要因があります。
それが、「加齢による成長と老い」です。
これは、100%誰しもが経験し、逃れられないものです。
人はどこか、人の年齢を気にする傾向があります。
よく、TVでタレントさんの名前が表示される横には、必ずと言っていいほど年齢が表示されます。
出身地や学歴などの他個人情報は表示されません。
そして、有名タレントさんたちの若い頃の写真が出てきたり、ネットとかで見つけた時、少しの高揚感を感じたことがある人も多いと思います。
このように、人の過去と現在、あるいは未来における、見た目の変化というのは、我々にとってはどこかエモいのです。
本作では、主人公のジョン・マクレーン(演:ブルース・ウィリス)は、1や2と比べ、だいぶ様変わりしていました。
毛髪の後退が進み、無精ひげ満載でやつれ切った表情と肉体、つまり老けていました。
妻であるホリー・ジェネロ・マクレーンと別れ、自堕落な生活となり、仕事でも停職を受けている始末です。
そんな背景もあり、とても説得力が生まれていました。
特に、本作『ダイ・ハード』はシリーズものなので、1や2と比較して観る人がほとんどのため、このような見た目の変化が、ジョン・マクレーンに対する深い理解に繋がっています。
この「加齢による見た目の変化」という成長が便利なのは、「キャラクター・アーク」と違って、過去を振り返ってもエモいとうい部分です。
先ほどの「タレントさんの若い頃の写真」と同様、過去の姿と見比べても、どこか心に高揚感が生まれます。
「へぇ~!若い時はこんなにキレイだったんだぁ~!」という感じ。
映画などでは、実際の俳優さんが演じるので少し難しい部分がありますが、アニメやマンガなどでは、とても有効起用できるものです。
別に老けるだけが芸ではなく、髪型や服装、体型などでも応用できます。
「キャラクター・アーク」において、「キャラクターの過去の成長の変化がそこまでエモくない」のは、その変化は人によってあるかないかが分かれる曖昧なものだからと推測しております。
(要は、後出しジャンケンのように、後から辻褄合わせで言われても、へー。としか言えない感じ。)
しかし、加齢による肉体の変化に関しては、有無を言わさず、絶対に誰にてもある平等な歴史なので、後出しジャンケンとはなりません。
(正直、この辺りは理屈ではなく、言語化が難しい領域です。)
とりあえずまとめると、「人の変化や成長を魅せるのはキャラクターを魅力的にするのに有効で、見た目の変化も大いに利用できる」ということです。
ジョン・マクレーンという歴史を知る視聴者にとっては、あのマクレーンの老けた姿が「あぁ、シリーズ3作目って感じだなぁ~」という実感を強く植え付け、変化と成長を感じてもらう仕掛けとなっていました。
以上、『ダイ・ハード3』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧くださり、ありがとうございました!
(また読んでね^^♪)
人にとって見た目の変化はエモく歴史を感じることが出来る!
この記事を書いた人
~物語論研究20年~
~処女作が大手小説新人賞一次に通過~
~ポートフォリオ作品が新人賞最終選考~
~高い実績を持つ業界専門家から指導経験有~
~文章/文書に関し多くの資格を保有~
~大手外資系企業勤務(一流社畜)~
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