【面白い物語.73】映画『エイリアン4』
【今日のつまらない無駄話(導入)】
土曜日だと言うのに、気分はとってもブルーです。
いや、実は、会社の成績が悪くて、在宅勤務からオフィス勤務に強制移行されました…。
自分のミスじゃないのに…。
(´;ω;` )アンマリダ…
で、外部の上席2人との2on1(つまり圧力面談)があった訳ですが、これがまた…。
「やる気ある?ちゃんと考えてる?そんなのやって当たり前ことやってないの?」などなど罵詈雑言の嵐。
こっちはちゃんと前向きに改善策を考えてるのに。。。
そんな言い方することないじゃないか!
鬼!悪魔!エイリアン!!
ヾ(`皿´)ノ”ムッキー–!!
さて!
本日は大人気シリーズの第4弾!あのおぞましい怪物エイリアンが大暴走する、おすすめモンスター・パニックスリラー映画のご紹介です!
『エイリアン4』
【基本情報】
■メディア:映画
■ジャンル:モンスター・パニック
■放映時間:1時間49分
■発表年度:1997年
■製作の国:アメリカ合衆国
■映像監督:ジャン=ピエール・ジュネ
■脚本作家:ジョス・ウェドン
■興行収入:約240億円
エレン・リプリー役
演:シガニー・ウィーバー
(当時:48歳)
アナリー・コール役
演:ウィノナ・ライダー
(当時:26歳)
メイソン・レン役
演:J・E・フリーマン
(当時:51歳)
ジョナサン・ゲディマン役
演:ブラッド・ドゥーリフ
(当時:47歳)
フランク・エルジン役
演:マイケル・ウィンコット
(当時:39歳)
サブラ・ヒラード役
演:キム・フラワーズ
(当時年齢不明)
ロン・ジョーナー役
演:ロン・パールマン
(当時:47歳)
ドム・ブリース役
演:ドミニク・ピノン
(当時:42歳)
ゲイリー・クリスティー役
演:ゲイリー・ドゥーダン
(当時:31歳)
ラリー・パーヴィス役
演:リーランド・オーサー
(当時:37歳)
マルティン・ベレズ将軍役
演:ダン・ヘダヤ
(当時:57歳)
ヴィンセント・ディステファノ役
演:レイモンド・クルス
(当時:36歳)
【ざっくりあらすじ】
かつて、エイリアンとの戦いで主人公(エレン・リプリー)は死亡した。
その200年前、科学者たちは主人公のクローンを作る。
それは、主人公の中に宿ったエイリアンを軍事利用する目的だった。
しかし、研究の過程で暴走したエイリアンが、次々と人を襲っていく。
【ちょっと感想】
前作からの巻き返し!
ちゃーんと面白かったです。
原題の「Resurrection(復活/蘇り)」とはよく言ったものです。笑
主演のシガニー・ウィーバーが続投を悩んでいる最中、本作の設定を見て出演を決めたという逸話ありの名作を是非ご覧ください!
追伸:高校時代、バレー部の子が好きだったボクも、デカイ女に弱い男です。
【映画】『エイリアン4』が面白い理由
(ストーリー論的に考察・評価・レビュー)
今回のご紹介は、世界的ヒットシリーズの第4弾『エイリアン4』のご紹介です。
スリラー・パニックを基調としながらも、とてもエンターテインメント性の高い作品だったと思います。
クローンとしてよみがえったエレン・リプリーや、悪夢に巻き込まれた宇宙海賊(最初は悪役→共闘仲間)など、新しい設定が加わり、とても楽しめる作品だと思います。
それぞれのキャラクターもきちんと立っていて、犠牲の意味が大きく反映されていました。
さて、従来のモンスター・パニックとしての面白さが目覚ましい本作ですが、本項では「緊張と緩和の特殊デザイン」という論法について、考察、解説させていただきたいと思います。
よく、ストーリーやお笑いの世界なんかで「緊張と緩和」の重要性が語られます。
ずーっと緊張してたら疲れて集中力が切れますし、ずーっと穏やかだと面白みが無く飽きてしまいます。
バランス良く交互に表現するのがいいとされています。
実際にそうですし、なぜそうするといいのかは分かりません(心理学の方々、どなたか解説してください。)
で、この「緊張と緩和」をデザインする時、ストーリーの展開として構成されていきます。
例えば、
・食卓で平和な日常会話 → いきなり家族が大病を告白する。
・やっと怪物から逃げられて一安心 → 想像もしないところから別の怪物が出て来た。
・女装した男が男子トイレで女性と鉢合わせ → 実はその女性も女装した男だった。
などなど。
このように、ストーリーの展開でハラハラドキドキの緊張と、ふっと心が休まる安堵を繰り返すのがセオリーです。
しかし、「緊張と緩和」のデザイン方法は、このように展開の操作だけではありません。
以前、『デス・レース』という作品でも考察したように、キャラクターの配置でも可能です。
筋骨隆々の凶悪犯ばかりが収監される刑務所に、小柄でぽっちゃりのひ弱男子(リスト)が映るだけで、ちょっと安心感が生まれたりします。
そして、本作では、「謎」や「エピソード」の配置で、緊張と緩和がデザインされていたのが秀逸でした。
本作『エイリアン4』は、ご紹介通り、ゴリゴリのモンスター・パニック作品です。
おぞましい姿の生物が人間を襲い、いつ、どこで、どうやって襲われるか、殺されるかが分からない恐怖感を楽しむものでした。
セオリーで言えば「襲ってきたー → 逃げ切った… → また襲ってきたー」の繰り返しで緊張と緩和がデザインされますが、これでは限界がありますし、どうしてもワンパターンになってしまいます。
そこで、それ以外のエピソードや謎を盛り込むことで、少し特殊な緊張と緩和が構成されています。
具体的に言うと、エイリアンに襲われ始めてからは、主人公たちはずっとその恐怖に怯えていましたが、時々、違うエピソードトークが盛り込まれていました。
例えば、
「撃たれたはずの女海賊(アナリー・コール)がなぜか生きていた、彼女は実はロボットだった。」
「途中で遭遇したラリー・パーヴィスは、すでにお腹の中にエイリアンを仕込まれている。」
「なぜリプリーはエイリアンと遺伝子融合できたのか」
「人間とエイリアンのハイブリッド”ニューボーン”の正体」
などなど。
ストーリー構成に深く絡み、興味をそそる内容を解き明かす過程を一種の「緩和」として流用していました。
これら、視聴者が気になる”謎”は、引きはあるものの、スリラー的な緊張とはなりにくいので、緩和として利用できる側面があります。
あまり余計なものを追加して情報過多にならないように気を付けなければなりませんが、こうすれば、緩和の部分でもただダラダラとすることなく、面白さを盛り込むことが出来るので、一石二鳥と言えます。
以上、『エイリアン4』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧くださり、ありがとうございました!
「謎」や「エピソード」は緊張と緩和の緩和に利用できる!
この記事を書いた人
~物語論研究20年~
~処女作が大手小説新人賞一次に通過~
~ポートフォリオ作品が新人賞最終選考~
~高い実績を持つ業界専門家から指導経験有~
~文章/文書に関し多くの資格を保有~
~大手外資系企業勤務(一流社畜)~
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