【面白い物語.72】映画『セブン』
【今日のつまらない無駄話(導入)】
あれ?
ボクは何にも悪くないのに、なんでこんなに毎日謝ってるんだろ?
(゚_。)? (゚_。)? (゚_。)?
初期不良はボクのせいじゃない、
製品を壊したのはボクじゃない、
在庫が切れてるのもボクのせいじゃない。
なのに、なのに、なのに何でじゃぁぁぁ!!!
何故ボクがこんなに謝らないといけないのじゃぁぁ!
ボクが一体どんな大罪を犯したって言うんじゃぁぁぁ!
°。 。゚°(°´ᯅ`°)°。 。゚
さて!
本日はキリスト教に伝わる7つの大罪にまつわる、超衝撃的おすすめサスペンス・ミステリー映画のご紹介です!
『セブン』
【基本情報】
■メディア:映画
■ジャンル:サスペンス・ミステリー
■放映時間:2時間7分
■発表年度:1995年
■製作の国:アメリカ合衆国
■映像監督:デヴィッド・フィンチャー
■脚本作家:アンドリュー・ケヴィン・ウォーカー
■興行収入:約490億円
デビッド・ミルズ役
演:ブラッド・ピット
(当時:32歳)
ウィリアム・サマセット役
演:モーガン・フリーマン
(当時:58歳)
トレイシー・ミルズ役
演:グウィネス・パルトロー
(当時:23歳)
マッサージ店にいた男役
演:リーランド・オーサー
(当時:35歳)
サンディアゴ解剖医役
演:レグ・E・キャシー
(当時:37歳)
マッサージ店の受付係役
演:マイケル・マッシー
(当時:43歳)
マーク・スワー弁護士役
演:リチャード・シフ
(当時:40歳)
ジョン・ドゥ(名無しのジョン)役
演:ケヴィン・スペイシー
(当時:36歳)
【ざっくりあらすじ】
キリスト教の「七つの大罪」に準えた猟奇連続殺人が発生。
定年間近のベテラン刑事と、熱血若手刑事は犯人逮捕のため捜査に奔走する。
間接的に予告された殺人、次々と凄惨な犠牲者が発見されていく。
【ちょっと感想】
かーなり良く出来た構成でとても面白いです。
が、もう一度観るのには若干、重い内容ですね。
しかし、是非一度は観ていただきたい名作です。
ここまで犯人の正体と動機が気になる描写は初めてかもでした。
結末に「余韻」を持たせるというお手本のような作品として学びも大きかったです。
批評家からの評価も高く、ミステリー・サスペンスとしてはトップクラスの評価を受ける稀代の名作を是非ご覧ください!
追伸:希望、休息、自愛、対等、充実、意見、感情、これこそが社畜的、七つの大罪!
【映画】『セブン』が面白い理由
(ストーリー論的に考察・評価・レビュー)
今回は「ブラッド・ピット」と「モーガン・フリーマン」のダブル主演のサスペンス映画『セブン』のご紹介です。
感想でも書いた通り、とてもヘビーな内容ながら、面白く、世界中からの評価が極めて高い名作です。
『シックス・センス』や『ミスト』に代表されるように、映画史上に残るほどの衝撃なラストを飾ってくれています。
狂気の極み、ある種、芸術的とも言える殺害方法で、視聴者を釘付けにしていました。
あまりにも惨たらしく、徹底的に筋の通ったやり口で、犯人の正体や動機をとっても気になるものにデザイン出来ています。
また、「七つの大罪になぞらえる」ことで、間接的な殺害予告、そして次の被害者の状態を予想する余地を与えているのも秀逸でした。
(*以前、別の記事でご紹介した「ゲームルールの法則」です。
一方的にストーリーを展開するのではなく、しっかりと筋の通ったルールがあり、そのゲームに視聴者を参加させる没頭方法です。)
さて、本作においては、ストーリー論のアレコレではなく、どちらかというと筆者の感想よりでの語り口とさせていただきます。
論じさせていただきたいのは「余韻」についてです。
本作では、結局のところ、犯人の正体や動機の詳細については語られませんでした。
とーっても気になる部分なのに、あえて隠されたまま、ストーリーは幕を閉じてます。
「いやいやいやいや、ちゃんと答えを出してくれよー!」と言いたくなるのは筆者も同じですが、僭越ながら、いちストーリーを創る者としては、同じことをしたかもしれません。
理由としては「視聴者を納得させる答えを出せないから」です。
ご存じの通り、本作はストーリー過程で描かれる猟奇殺人がとっても目を引く内容でした。
七つの大罪に沿った気狂いな殺害方法で、どんどんと結末に対するハードルが上がっていきます。
しかし、この面白過ぎるストーリー過程を総括して、筋の通った納得できる結末は、恐らくありません。
仮に、制作者サイドの想いや答えがあったとしても、それを提示して、視聴者が腑に落としてくれるかは不明瞭です。
要は、結果が過程を超えないのです。
ここまで途中過程が面白いと、無理に何かしらの答えを提示するより、あえて結末を隠し、「余韻」という、なんとも不思議な高揚感を残す方が、作品としてのクオリティは上がります。
キリスト教を応用し、あちこちに伏線が張り巡らされた本作においては、「あーでもない、こーでもない、もしかしたらあーなのか?いやいや、こーなのか?」という、個人個人で答えを模索することも、ひとつのエンターテインメント要素になってきます。
これらはあくまで筆者の予想ですし、もしかしたら制作者サイドは圧倒的な答えを持っているかもしれません。
『氷の微笑』と同様、筆者個人としては、「作品の面白さを削らないために、あえて隠す」というミステリー作品の鉄板技法を象徴した作品だという感想でした。
以上、乱筆乱文にお付き合い下さり、誠にありがとうございました。
「余韻」として下手に作品の完成度を削らない手立てもある!
この記事を書いた人
~物語論研究20年~
~処女作が大手小説新人賞一次に通過~
~ポートフォリオ作品が新人賞最終選考~
~高い実績を持つ業界専門家から指導経験有~
~文章/文書に関し多くの資格を保有~
~大手外資系企業勤務(一流社畜)~
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