【今日のつまらない無駄話(導入)】
思い起こせば、幼い頃から真面目な人生を歩んできました。
学校では校則ひとつ犯さず、補導歴や逮捕歴もなく、運転に関しても無事故無違反のゴールド免許です。
で、、、
なんでこんな真面目なボクがこんなにモテないんだぁぁぁ!!!
ヾ(#`Д´)ノキエェェー
おかしい、世の中間違ってる!!!
ヾ(#`Д´)ノキエェェー
世の中の美女どもは、どっか危ない雰囲気のあるワイルドな男どもにホイホイついて行きやがって!!!
ヾ(#`Д´)ノキエェェー
そんで、そいつらに泣かされたら「女を泣かせるなんて罪な人だねぇ~」なんてきれいごと言いやがって!!!
ヾ(#`Д´)ノキエェェー
なんで罪を犯した奴の方がいい思いしてんだクラァァァ!!!
ヾ(#`Д´)ノキエェェー
さて!
本日はもっと深くいわくつきな罪を背負った女性を中心としたおすすめ名作クライム・ヒューマンドラマのご紹介です!
『消えない罪』
■メディア:映画(洋画/Netflix)
■ジャンル:クライム・ヒューマンドラマ
■放映時間:1時間52分
■発表年度:2021年
■製作の国:アメリカ、イギリス、ドイツ
■映像監督:ノラ・フィングシャイト
■脚本作家:
ピーター・クレイグ
ヒラリー・サイツ
コートネイ・マイルズ
ルース・スレイター役
演:サンドラ・ブロック
(当時:57歳)
キャサリン・マルコム役
演:アシュリン・フランシオーシ
(当時:28歳)
ジョン・イングラム役
演:ヴィンセント・ドノフリオ
(当時:62歳)
リズ・イングラム役
演:ヴィオラ・デイヴィス
(当時:56歳)
エミリー・マルコム役
演:エマ・ネルソン
(当時:17歳)
ブレイク役
演:ジョン・バーンサル
(当時:45歳)
ヴィンセント・クロス役
演:ロブ・モーガン
(当時:48歳)
警官殺しの罪で20年服役していた主人公は仮出所となり自由となる。
唯一の家族であり、生き別れとなった妹に会おうと必死になるも、色々な壁があり上手くいかずにいた。
そんな中、主人公に家族を殺された遺族たちは、主人公の出所を知り、復讐の計画を企てる。
【ちょっと感想】
90年代をセクシーに活躍したサンドラ・ブロックが、見事な進化と変身を遂げ、名作を飾ってくれました!
作中も迫真の演技で、本当に素晴らしい女優さんです。
(あの”やつれ”感、リアルすぎる…)
ストーリーに関しても、細部に気を配りつつ、きちんと「どんでん返し」を盛り込んだスマートな作品です。
「もしかしたら主人公が本当に死ぬかも!?」という緊張感の作り方はとても勉強になりました。
35年に渡り第一線で活躍し続ける名優サンドラ・ブロックが製作にも参加した大作を是非ご覧ください!
追伸:
10年も牢獄(会社)にいますが仮釈放さえもされません。
「就職した」という罪はいつ消えるのでしょうか?
【映画】『消えない罪』が面白い理由
(ストーリー論的に考察・評価・レビュー)
本日はNetflix配信の映画作品『消えない罪』のご紹介です。
名女優であるサンドラ・ブロックが迫真の演技を見せるクライム・ヒューマンドラマでした。
全体的に丁寧さが細部にいきわたり、会話も最小限で惰性がなく、いわゆる「心に染み入る」といった作品構造だったと思います。
例えば、ラストシーンで姉妹だ抱き合う際に、両者共に涙を流しませんでした。
・妹の方は、当時5歳でほぼ記憶がなく、頭でしか状況を理解できないから。
・また姉(主人公)の方は、事件解決の直後で頭が真っ白のため、すぐには実感が湧かなかったから。
これがの解釈が正解かどうかはハッキリ分かりませんが、重要なのは、このように、シーンに対して納得できる自分の解釈を考える余裕を視聴者に作っていたことです。
作品を通して導線を張り巡らし、そのシーンになったら、たっぷりと間を取って考えさせる時間をくれていました。
このシーンを見た視聴者は当然、「これだけ紆余曲折を経て再会した姉妹、一体どんな感情や気持ちなんだろう、どんなリアクションをするんだろう?」と気になるだろうと想定した仕掛けです。
そして、ストーリー展開としても、ピンチを作るために無理やり作った雑な誘拐劇などではなく、その状況に納得のいく深い動機付けが各所で施されていました。
(兄弟に妻を寝取られてヤケクソになり実行するなど。)
「誤解」で別の人物を誘拐してしまった導線の設計も、きちんと描かれています。
加えて、主人公ルース・スレイター(サンドラ・ブロック)が誘拐犯と対峙する際には、とても緊張感が生まれていました。
通常の誘拐劇なら「どうせ主人公は助かるでしょ。」といった色眼鏡で見られがちですが、作品全体を通したダークな雰囲気から、「これ、主人公は死ぬ可能性もあるよね?」という気持ちがデザインされています。
要は、「これだけ人生に絶望した主人公なら、死んで人質(ケイティ)の命を守ってプチハッピーエンドっていうパターンもありだよね。」と思わせることが出来るからです。
銃に不慣れな少女が発砲してしまったことで、顔には大きな傷やアザが出来たこと、主人公が逮捕される前には、その姿を見せまいと、妹が座る椅子をずらして視線をそらしたこと、などなど。
さて、ここまでダラダラと能書きを書いてしまいましたが、ここから、いつも通り、物語論やプロット術に関して、少し論じさせていただきたいと思います。
実は、あれこれ「丁寧な作品です」と語ってきたのには、少し訳があります。
それは、本作は大きな特徴のひとつである「どんでん返し」についてです。
ストリートや物語の世界ではよく聞かれる言葉ですが、要は「最後にめちゃくちゃインパクトの強いオチがある」ということです。
そのパターンは大きく分けて2つ。
パターン1:
未解決のことを最後のお楽しみにしておいて、見ている最中にいろいろと視聴者に予想させて、最後に視聴者の予想を大きく上回る答えを見せてドーン、のタイプ。
例えば、
殺人事件が起きました、遺留品があれこれあります、犯人は誰だ?第一発見者か?遺恨のある元恋人か?実は自殺でしたー!的な展開。
パターン2:
サラッと答えを誤解させておいて、実は最後に「違いましたー」の不意打ちをかますパターン。
例えば、
殺人事件が起きました。犯人はコイツです。なんてひどい奴だ!服役しろ、罪を償え、罰を受けろ→え!?実は犯人は別の人だったの?的な展開。
本作はまさに後者(2)のタイプで、専門用語では「ミスリード」「ミスディレクション」「信頼できない語り手」なんて言われたりします。
「想定外」や「不意打ち」に近い感じで構成されることがほとんどで、映画では「シックスセンス」や「ミスト」「猿の惑星」などが有名かと思います。
そもそも「どんでん返し」にはどのような効果があるか。
単純に「アハ体験(あ!というい閃き)」に近い快感や、作品を強く印象付けるなどの効果があり、面白さという観点において大きなプラスになります。
しかし、実はもうひとつ内々の話になりますが、「どんでん返し」を用意することにより、「作品自体が全体的に丁寧になる」という効果が自動で生まれます。
理由はシンプルで、「どんでん返し」を用意したら、そのオチは絶対に変えれないので、そのオチに向けて全体を無駄なく緻密に計算してプロットを組まないといけなくなるからです。
特に、「どこを削るか」「どこを捨てるか」「どこまで描くか」などの辺りは神経を使う作業なので、より緻密でクレバーな設計構成が必要です。
自然と、作品全体も丁寧な仕上がりになるというカラクリです。
推理ミステリーなどはほぼこの辺りの力量が大きく必要であり、「キャラクターストリート」など、登場人物の魅力で推し進めるタイプとは異なる性質を持ちます。
(情熱と想いと勢いで描かれるキャラクターストリートは、それはそれでもちろん面白いです。)
力量が試される作品群ですが、一度、意表を突くようなオチを用意し、それに向かった作品を創ることで、ちぐはぐな作品になることはあまりありませんので、作者側への十字架としても、有効な手段なのです。
以上、Netflix映画作品『消えない罪』という作品に秘められたの面白さの正体についての解説と考察でした。
ご高覧くださり、ありがとうございました!
「どんでん返し」を用意すると丁寧な作品になる!
コメント